概要
ヒストグラムは、マシンビジョンシステムでの作業に、非常にパワフルな機能を発揮します。ヒストグラムを使用すると、図の形式でデータを見ることができるため、エッジが検出されない理由などを簡単に確認できます。また、ヒストグラム情報をもとに計算した統計値が表示されるため、画像の特性を把握することができます。
キーポイント
サーチウィンドウ内に暗いグレーのブローブと明るいグレーのブローブが検出できるときに、中間の明るさのグレーのブローブを検出するためのヒントを与えてくれます。
ヒストグラムの使用方法
[ヒストグラム]ダイアログを開くには、まず、ヒストグラムが見たいビジョンオブジェクトを選択してください。(これはフローチャート、またはシーケンスツリーから選択できます。) ヒストグラムは、次に示すビジョンオブジェクトにサポートされています。
Blob, Contour, DefectFinder, Correlation, Geometric, Polar, OCR, CodeReader, ImageOp
次に、ビジョンオブジェクト、またはビジョンシーケンスを実行して、選択したビジョンオブジェクトが有効なリザルトを持つことを確認してください。それから、 [ヒストグラム]ボタンをクリックしてください。ビジョンオブジェクトがCorrelationオブジェクトの場合は、「Correlationオブジェクトで使うヒストグラム」で示したヒストグラムダイアログが表示されます。ビジョンオブジェクトがBlobオブジェクトの場合は、「Blobオブジェクトで使うヒストグラム」に示したダイアログが表示されます。
[ヒストグラム] ダイアログは、横軸に照度レベル、縦軸にピクセル数を表します。これにより、現在の画像イメージ中に、各照度レベルに対してピクセルがいくつ示されているかが簡単にわかります。[ヒストグラム]グラフは、左側にいく(あるいは照度レベルの低い方の数値、0に近づく) ほど、ピクセルの照度レベルが暗く(黒く)なっていることを示します。[ヒストグラム]ウィンドウの右側にいく(または照度レベルの高い方の数値、255に近づく)ほど、ピクセルの照度レベルが明るく(白く)なっていることを示します。
[ヒストグラム] ダイアログに表示されるグラフの結果を用いて、次の統計値が計算されます。
Statistics (統計値) | 説明 |
---|---|
Total (ピクセル総数) | サーチウィンドウ内全体のピクセル数 |
Min (最小) | サーチウィンドウ内全体の照度レベルの最小値 |
Max (最大) | サーチウィンドウ内全体の照度レベルの最大値 |
Avg (平均) | サーチウィンドウ内全体の照度レベルを計算して得られた平均値 |
Median (中央値) | サーチウィンドウ内全体の照度レベルの中央値 |
Std Dev (標準偏差) | サーチウィンドウ内全体の照度レベルを計算して得られた標準偏差 |
ビジョンオブジェクトが、Correlation, Geometric, Polar, OCR, CodeReader, ImageOp (Operation: Binarize以外の場合)オブジェクトの場合は、「Correlationオブジェクトで使うヒストグラム」で示した[ヒストグラム]ダイアログが表示されます。
ビジョンオブジェクトが、Blob, Contour, DefectFinder, ImageOp (Operation: Binarizeの場合)オブジェクトの場合は、「Blobオブジェクトで使うヒストグラム」に示した[ヒストグラム]ダイアログが表示されます。