SPELクラスイベント

EventReceived イベント, SPELクラス

解説
Epson RC+ 8.0が、システムイベントを送るとき、またはSPELCom_Eventステートメントを使って、SPEL+で実行中のプログラムがイベントを送るときに発生します。

書式
EventReceived (ByVal sender As Object, ByVal e As RCAPINet.SpelEventArgs)

パラメーター

e.Event
指定するユーザー定義イベントを表す番号
e.Message
イベントメッセージを表す文字列

コメント
Epson RC+が発生するシステムイベントがいくつかあり、下表で説明します。

システムイベント
デフォルトでは使用不可のイベントを使用したい場合は、始めにEnableEventメソッドでイベントを有効にしてください。

イベント番号	イベントメッセージ	定数	説明
1	"PAUSE"	SpelEvents.Pause	タスクが一時停止しているデフォルトでは有効です
2	"SAFE GUARD OPEN"	SpelEvents.SafeGuardOpen	安全扉が開いているデフォルトでは有効です
3	"SAFE GUARD CLOSE"	SpelEvents.SafeGuardClose	安全扉が閉じているデフォルトでは有効です
4	Project build status text	SpelEvents.ProjectBuildStatus	各ビルド状態のメッセージはBuildProjectメソッド中に送られます。必要に応じて、CRLFsを追加メッセージはProject Build Status ウィンドウに表示されるものと同じものですこのイベントは必ずEnableEventメソッドで有効にしてくださいデフォルトでは無効です
5	"Error xxx!: mmm in task at line yyy"	SpelEvents.Error	処理できないエラーにより、タスクが中断されたとき、またはシステムエラーが発生したデフォルトでは有効です
6	Text from print statement	SpelEvents.Print	SPEL+タスクからPrintステートメントを実行するデフォルトでは無効です
7	"ESTOP ON"	SpelEvents.EStopOn	非常停止の状態がオンに変わったデフォルトでは有効です
8	"ESTOP OFF"	SpelEvents.EStopOff	非常停止の状態がオフに変わったデフォルトでは有効です
9	"CONT"	SpelEvents.Continue	Contが実行された後デフォルトでは有効です
10	<Robot #>,"MOTOR ON"	SpelEvents.MotorOn	指示されたロボットのモーターがオンになったデフォルトでは無効です
11	<Robot #>,"MOTOR OFF"	SpelEvents.MotorOff	指示されたロボットのモーターがオフになったデフォルトでは無効です
12	<Robot #>,"POWER HIGH"	SpelEvents.PowerHigh	指示されたロボットのパワーがHIGHになったデフォルトでは無効です
13	<Robot #>,"POWER LOW"	SpelEvents.PowerLow	指示されたロボットのパワーがLOWになったデフォルトでは無効です
14	"TEACH MODE"	SpelEvents.TeachMode	ティーチモードがアクティブになったデフォルトでは有効です
15	"AUTO MODE"	SpelEvents.AutoMode	オートモードがアクティブになったデフォルトでは有効です
16	"<TaskID>,<Status>,<FuncName>" Status: "RUN", "HALT", "PAUSE", "FINISHED", "ABORTED"	SpelEvents.TaskState	タスクのステータスが変わったデフォルトでは無効です
17	"SHUTDOWN"	SpelEvents.Shutdown	RC+がシャットダウンしているデフォルトでは無効です
18	"ALL TASKS STOPPED"	SpelEvents.AllTasksStopped	すべてのタスクが停止しているデフォルトでは無効です
19	"DISCONNECTED"	SpelEvents.Disconnected	PCのコントローラー通信が切断された有効にした場合、RC+は通信切断を示すメッセージを表示しません。デフォルトでは無効です
20	“MOTION STARTED”	SpelEvents.MotionStarted	制御コマンドを開始した有効にした場合、以下のSpelクラスメソッド実行時に表示します。 Arc・Arc3・BGo・BMove・CVMove・Go・Home・JTran・Jump・Jump3・Jump3CP・MCal・Move・Pass・PTran・Pulse・TGo・TMove デフォルトは、無効です
21	“MOTION COMPLETE”	SpelEvents.MotionComplete	制御コマンドが完了した有効にした場合、以下のSpelクラスメソッド実行完了後に表示します。 Arc・Arc3・BGo・BMove・CVMove・Go・Home・JTran・Jump・Jump3・Jump3CP・MCal・Move・Pass・PTran・Pulse・TGo・TMove デフォルトは、無効です

ユーザーイベント
SPEL+プログラムから“SPELCom_Event”コマンドを使用し、Visual Basicアプリケーションにイベントを送ることができます。

Spelcom_Event 3000, cycNum, lotNum, cycTime

このコマンドを実行すると、Visual Basicアプリケーションの“EventReceived”ルーチンが呼び出されます。“SPELCom_Event”の詳細については、Epson RC+ 8.0オンラインヘルプまたは、SPEL+ランゲージリファレンスを参照してください。

使用例
VB 例:

Sub m_spel_EventReceived ( _  
         ByVal sender As Object, _  
         ByVal e As RCAPINet.SpelEventArgs) _  
         Handles m_spel.EventReceived  
    Redim tokens(0) As String  
    Select Case e.Event  
        Case 3000  
          tokens = e.Message.Split(New [Char]() {" "c}, _  
  
                   System.StringSplitOptions.RemoveEmptyEntries)  
            lblCycCount.Text = tokens(0)  
            lblLotNumber.Text = tokens(1)  
            lblCycTime.Text = tokens(2)  
    End Select  
End Sub

C# 例:

public void m_spel_EventReceived(object sender, SpelEventArgs e)  
{  
    string[] tokens = new string[3];  
    switch ((int) e.Event){  
        case 3000:  
            tokens = e.Message.Split(' ');  
            lblCycCount.Text = tokens(0);  
            lblLotNumber.Text = tokens(1);  
            lblCycTime.Text = tokens(2);  
            break;  
        default:  
            break;  
    }  
}

イベント処理
Spelクラスインスタンスから“EventReceived”が呼び出された場合、Epson RC+ 8.0プロセスサーバーはイベント処理ルーチンが終了するまで待機します。そのため、ルーチンを出来るだけ早く終了させるために、“EventReceived”ルーチンの中からRC+APIコマンドを実行したり、長時間にわたる処理を実行しないでください。発生したイベントにもとづいてコマンドを実行したい場合は、“EventReceived”イベント処理内にフラグをセットし、イベント処理外のアプリケーションのメインループからフラグを処理してください。
例えば、Visual Basic メインフォームの“Load”プロシージャーに、SPEL+からイベントを受信するイベントループを作成します。“spel_EventReceived”ルーチンに、どのイベントを受けたかを表わす“グローバルフラグ”を設定すると、“Load”プロシージャーに作成されたイベントループから、実際のイベント処理を実行させることが出来ます。

イベントメッセージを表示する方法
フォームにTextBoxコントロールを追加します。イベントを受け取るたびに、TextBoxコントロールのTextプロパティーにイベントメッセージを表示できます。

VB 例:

Private Sub m_spel_EventReceived(ByVal sender As Object, _  
    ByVal e As SpelEventArgs) Handles m_spel.EventReceived  
    txtEvents.AppendText(e.Event & ": " & e.Message & vbCrLf)  
End Sub

C# 例:

private void m_spel_EventReceived(object sender, SpelEventArgs e)  
{  
   txtEvents.AppendText(e.Event + ": " + e.Message);  
}

参照
EnableEvent(Spelクラス)

← Spelクラスメソッド SPELVideo コントロール →