メカストッパーによる動作エリアの設定
メカストッパーにより、機械的にこれ以上は動けない、絶対的な動作エリアを設定します。
第1関節と第2関節は、設定エリアの角度に対応する位置にねじ穴があります。メカストッパー (可変)の位置により、動作エリアを設定します。設定したい角度に対応するねじ穴にボルトを取りつけます。
第3関節は、任意 (最大ストローク以内)に設定が可能です。
| 記号 | 説明 |
|---|---|
| a | 第3関節メカストッパー(上限メカストッパー) *上限メカストッパーは位置を動かさないでください。 |
| b | 第2関節メカストッパー(可変) |
| c | 第2関節メカストッパー(可変) |
| d | 第1関節メカストッパー(可変) |
第1関節と第2関節のメカストッパーによる設定
第1関節と第2関節は、設定エリアの角度に対応する位置にねじ穴があります。メカストッパー (可変)の位置により、動作エリアを設定します。設定したい角度に対応するねじ穴にボルトをねじ込みます。
第1関節
| 機種 | A | B | C | D |
|---|---|---|---|---|
| 全機種 | +125° | -125° | +120° | -120° |
第2関節
| GX1-C171* | GX1-C221* |
|---|---|
| 上面 | 上面 |
| 機種 | A | B* | C* | D | E | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 4軸仕様 | GX1-C171S | - | +140° | -140° | +130° | -130° |
| GX1-C171C | - | +140° | -140° | +130° | -130° | |
| GX1-C221S | ±152 | +140° | -140° | +125° | -125° | |
| GX1-C221C | ±149 | +140° | -140° | +125° | -125° | |
| 3軸仕様 | GX1-C171SZ | - | +135° | -135° | +125° | -125° |
| GX1-C221SZ | - | +135° | -135° | +120° | -120° | |
*標準メカストッパー位置
コントローラーの電源をオフします。
設定角度に対応するねじ穴に、六角穴付ボルトを締めこみます。
関節 六角穴付ボルト 本数 推奨締付トルク 強度 1 M6×10 総ねじ 2本 17.6 N·m (180 kgf·cm) ISO898-1 property class 10.9または12.9相当 2 M5×10 総ねじ 2本 9.8 N·m (100 kgf·cm) コントローラーの電源をオンします。
変更したメカストッパー位置に対応するパルスレンジを設定します。
キーポイント
パルスレンジは必ずメカストッパーの位置より内側に設定してください。
<例: G1X-C171S*で、第1関節を-120° ~ +120°、第2関節を-130° ~ +130°に設定する場合>
[コマンドウィンドウ]で次の命令を実行します。>JRANGE 1,-873814,6116694 ' 第1関節のパルスレンジを設定 >JRANGE 2,-2366578,2366578 ' 第2関節のパルスレンジを設定 >RANGE ' Range命令で設定値を確認 -873814, 6116694,-2366578,2366578, -1092267 ,0, -393216, 393216アームを手で動かし、メカストッパーにあたるまでに周辺装置にぶつかるなどの支障がないことを確認します。
設定変更した関節を、パルスレンジの最小値、および最大値の位置まで低速で動作させ、アームがメカストッパーにぶつからないことを確認します。
(設定したストッパー位置と動作レンジを確認します。)
<例: GX1-C171S*で、第1関節を-120° ~ +120°、第2関節を-130° ~ +130°に設定 する場合>
[コマンドウィンドウ]で次の命令を実行します。>MOTOR ON ' モーターをオンの状態にする >POWER LOW ' ローパワーモードにする >SPEED 5 ' 低速に設定 >PULSE -873814,0,0,0 ' 第1関節の最小パルス位置に動作 >PULSE 6116694,0,0,0 ' 第1関節の最大パルス位置に動作 >PULSE 2621440,-2366578,0,0 ' 第2関節の最小パルス位置に動作 >PULSE 2621440,2366578,0,0 ' 第2関節の最大パルス位置に動作Pulse命令 (Go Pulse命令)は、全関節を同時に設定した位置へ動作させます。パルスレンジを変更した関節だけでなく、他の関節の動作も考慮して、動いても安全な場所を設定します。 この例では、第2関節の確認をするときに、第1関節の設定を動作エリアの中心に近い0の位置 (パルス値“2621440”)にして動作させています。
もし、アームがメカストッパーにぶつかっている場合、またはぶつかってエラーが発生した場合は、支障のない程度にパルスレンジを狭く再設定するか、メカストッパーの位置を広げます。
第3関節のメカストッパーによる設定
第3関節のメカストッパーによる設定は、適切なトレーニングを受けた担当者のみが行えます。
マニピュレーターのメンテナンスマニュアルを参照してください。