Vibration Reduction Technology
Vibration Reduction Technology (以下、VRT) は、ロボット動作による振動を低減する機能です。
VRT機能は、オプションです。VRTオプションズキーがない場合は、使用できません。
以下が、VRT機能により振動が低減される対象です。
- ロボット
- ハンド
- ロボットが取りつけられた架台
- 画像処理用カメラ など
VRTパラメーターの設定は、"VRT_Set"コマンド、またはEpson RC+ GUIから行います。(最大15個)
VRTパラメーターは、振動抑制に必要なパラメーターです。以下の状況の変化によってパラメーターの変更が必要です。
- ロボットの姿勢 (腕を伸ばした姿勢, 縮めた姿勢)
- ハンドや、ハンドが把持するものの重量が変化する場合
- 架台の状況や状態
VRT機能の"有効", "無効"の設定は、"VRT_Set"コマンドで行います。
VRT機能が"有効"の場合、極力振動が発生しないように、ロボットの動作が制御されます。そのため、VRT機能が"有効"の場合と"無効"の場合とでは、ロボットの経路が異なります。また、移動時間が長くなる場合があります。
VRT機能には、上記のような性質があります。振動を低減する必要のない動作では、VRT機能を"無効"としてください。
VRT機能が"有効"で、下表の条件に該当した場合、VRT機能は自動的に"無効"となります。また、下表の"無効になる条件"に該当しなくなった場合 (*1)、VRT機能は自動的に"有効"となります。
| VRT機能が無効になる条件と動作コマンド | Note |
|---|---|
| Power Low時 | |
| Move, TMove, BMove, FCSMove | *2 |
| Arc | |
| Arc3 | |
| CVMove | |
| Jump3 | |
| Jump3CP | |
| 連続Jog | |
| ステップJog |
*1) "無効になる条件"に該当しなくなったとは、以下の場合です。
- Power LowモードからPower Highモードに変更した
- VRT機能が自動的に"無効"になる動作コマンド以外の動作コマンドを実行した (例: "Go"コマンドなど)
*2) これらのコマンドの実行中は、軌跡や速度が高精度である必要があるため、VRT機能は自動的に"無効"となります。(低振動性を優先させる場合は、"VRT_CPMOTION"コマンドでVRT機能を"有効"にします。)
また、コンベヤートラッキングや、力制御機能を使用している場合、VRT機能は自動的に"無効"となり、VRT機能を使用することはできません。