移設と保管に関する注意

以下の条件に注意して移設, 保管, 輸送を行ってください。

マニピュレーター、および関連機器の運搬と設置は、当社、および販売元が行っている、導入トレーニングを受けた方が行ってください。また、必ず各国の法規と法令にしたがってください。

警告


  • 玉掛け, クレーン作業, フォークリフトの運転など運搬作業は、有資格作業者により、行ってください。無資格作業者による作業は、非常に危険で重傷や重大な損害を負う可能性があります。

注意


  • マニピュレーターへの手指の挟み込みを防ぐため、移設前にアームを折りたたみ、結束バンドなどで固定してください。
  • 設置ボルトをはずすときは、マニピュレーターが倒れないように、支えてください。設置ボルトをはずすとマニピュレーターが倒れ、手や足を挟み込む可能性があります。
  • マニピュレーターの運搬は、運搬具に固定するか、2名以上で行ってください。また、ベース下面には、手をかけないでください。手指を挟み込む可能性があり、非常に危険です。

マニピュレーターの開梱や移設などにかかわる運搬では、アーム部やモーター部などに外力がかかる方法は避けてください。

長距離を運搬するときは、運搬具に直接マニピュレーターを固定し、倒れないようにしてください。また、必要に応じて納入時と同等の梱包にして運搬してください。

長期保管後のマニピュレーターを、再度ロボットシステムに組み立てて使用する場合は、試運転を行い、異常のないことを確認してから本稼動に切り替えてください。

マニピュレーターの輸送と保管は、温度: -20~+60°C, 湿度: 10~90% (結露しないこと)の範囲内で行ってください。

輸送や保管時に結露したマニピュレーターは、結露がなくなってから電源を投入してください。

輸送では、過度の衝撃や振動を与えないでください。

移設
マニピュレーターを現在の場所から移設する場合は、次の手順で行ってください。

  1. すべての電源をオフし、コントローラーからパワーケーブルコネクター, シグナルケーブルコネクターをはずします。
    M/Cケーブル (パワーケーブルとシグナルケーブル)は、マニピュレーター本体から取りはずさないでください。

    キーポイント


    メカストッパーによるエリア限定をしてある場合は、解除してください。エリア限定についての詳細は、以下を参照してください。

    メカストッパーによる動作エリアの設定

  2. 設置ボルトをはずし、マニピュレーターを取りはずします。
    • C4-B601**
      図のような姿勢にし、運搬具に固定するか、2名以上で移設します。 (推奨: 第2関節 +65° 第3関節 -51°)
      ベース下面 (あみかけ部)には、手をかけないでください。手指を挟み込む可能性があり、非常に危険です。
    • C4-B901**
      図のような姿勢にし、運搬具に固定するか、3名以上で移設します。
      (推奨: 第2関節 +53° 第3関節 -51°)
      ベース下面 (あみかけ部)には、手をかけないでください。手指を挟み込む可能性があり、非常に危険です。

本体質量

C4-B601**: C4 C4-B901**: C4L
27 kg: 59.5 lb (ポンド) 30 kg: 66.1 lb (ポンド)

アイボルト使用例
アイボルトを使用する場合は、運搬前に、アイボルトの締めつけを十分確認してください。また、使用後は、アイボルトをはずし、保管してください。

つりあげ質量 (以下参照)に耐えられるアイボルト、およびワイヤーを使用してください。

アイボルトを使用して、マニピュレーターを吊り上げるときは、第4アームのサイドカバーとワイヤーの接触を防ぐため、2本づり用ワイヤー (長さ1 m以上)を使用してください。

また、長さ1 m以上のワイヤーを使用した場合でも、揺れなどにより、ワイヤーとカバーが接触する場合がありますので、注意してください。

長さ C4-B601**: 240 mm以下, C4-B901**: 360 mm以下のワイヤーを使用して、マニピュレーターをつり上げた場合、第4アームのサイドカバーにワイヤーが接触し、マニピュレーターが破損する場合があります。

C4-B601**

  • つりあげ質量: 27 kg: 59.5 lb (ポンド)

(deg. = °)

記号 説明
a アイボルト用ねじ穴: 2×M6 depth 12.5
b 重心

* 本体とワイヤーが接触の危険あり。1,000 mm以上のワイヤーを使用してください。

C4-B901**

  • つりあげ質量: 30 kg: 66.1 lb (ポンド)

(deg. = °)

記号 説明
a アイボルト用ねじ穴: 2×M6 depth 12.5
b 重心

* 本体とワイヤーが接触の危険あり。1,000 mm以上のワイヤーを使用してください。

注意


  • 運搬や移設が完了したら、アイボルトをマニピュレーターから取りはずしてください。 アイボルトを取りつけたままマニピュレーターを動作させると、アイボルトにアームが衝突し、マニピュレーターの破損や故障を引き起こす可能性があります。