慣性モーメント(イナーシャ)とInertia設定

慣性モーメントとは、物体の回りにくさを表す量で、慣性モーメント, イナーシャ, GD2などの値で表されます。シャフトにハンドなどを取りつけて動作させる場合は、負荷の慣性モーメントを考慮しなければなりません。

注意


負荷 (ハンド+ワーク)の慣性モーメントは、必ず 2.45 kg·m2 以下にしてください。LS50-Cシリーズは、2.45 kg·m2 を超える慣性モーメントに対応するように設計されていません。また、必ず慣性モーメントに応じた値を設定してください。慣性モーメント (イナーシャ)パラメーターに実際の慣性モーメントより小さな値を設定すると、エラーの発生や衝撃の原因となり、十分な機能が発揮できないばかりか、部品の寿命が低下したり、ベルトの歯飛びによる位置ずれが発生する可能性があります。

LS50-Cシリーズの許容する負荷の慣性モーメント

  • 定格: 1.00 kg·m2
  • 最大: 2.45 kg·m2

負荷の慣性モーメントが定格を超える場合は、Inertia命令の負荷の慣性モーメント (イナーシャ)パラメーターの設定変更を行います。設定変更を行うと、第4関節のPTP動作時最大の加減速度が「慣性モーメント」に応じて自動的に補正されます。