パルスレンジによる動作エリアの設定

マニピュレーターの動作基本単位はパルスです。マニピュレーターの動作限界 (動作エリア)を、各関節のパルス下限値とパルス上限値 (パルスレンジ)で設定します。
パルス値は、サーボモーターのエンコーダー出力で与えられます。
最大パルスレンジは、以下に記載されています。
パルスレンジは、必ずメカストッパーの設定より内側に設定します。
第1関節最大パルスレンジ
第2関節最大パルスレンジ
第3関節最大パルスレンジ
第4関節最大パルスレンジ

キーポイント


マニピュレーターは、動作命令を受けると、命令された目的位置がパルスレンジ内にあるかどうかを動作前にチェックします。そして、設定されているパルスレンジ外に目的位置があった場合はエラーを発生し、動作しません。


[ツール]-[ロボットマネージャー]-[動作レンジ設定]パネルで設定します。
[コマンドウィンドウ]で、Range命令による設定も可能です。

第1関節最大パルスレンジ

第1関節の0パルス位置は、アーム1がX座標軸の正の方向に向いた位置です。
0パルス位置から反時計方向に+パルス値、時計方向に-パルス値をとります。

アーム長

(mm)

取付仕様
架台 天井
A: 最大動作範囲 (deg.) 450 ±152 ±105 ±105
550 ±152 ±135
650 ±148
B: 最大パルスレンジ (pulse) 450 -1128676 ~ +4405476 273067 ~ +3549867 -273067 ~ +3549867
550 -1128676 ~ +4405476 -819200 ~ +4096000
650 -1055858 ~ +4332658

第2関節最大パルスレンジ

第2関節の0パルス位置は、アーム2がアーム1に対してまっすぐになる位置です。(アーム1がどの向きでも同じです。)
0パルス位置から反時計方向に+パルス値、時計方向に-パルス値をとります。

アーム長

(mm)

環境仕様

Z値範囲

(mm)

取付仕様
架台 天井
A: 最大動作範囲 (deg.) 450 S, E 0 ≥ Z ≥–270 ±147.5 ±125
–270 > Z ≥–330 ±145
C, P 0 ≥ Z ≥ –240 ±147.5
–240 > Z ≥ –300 ±137.5
550 S, E - ±147.5
C, P 0 ≥ Z ≥ –240 ±147.5 ±145
–240 > Z ≥ –300 ±145
650 S, E, C, P - ±147.5
B: 最大パルスレンジ (pulse) 450 S, E 0 ≥ Z ≥–270 ±2685156 ±2275556
–270 > Z ≥–330 ±2639644
C, P 0 ≥ Z ≥ –240 ±2685156
–240 > Z ≥ –330 ±2503111
550 S, E - ±2685156
C, P 0 ≥ Z ≥ –240 ±2685156 ±2639644
–240 > Z ≥ –300 ±2639644
650 S, E, C, P - ±2685156

第3関節最大パルスレンジ

第3関節の0パルス位置は、シャフトの上限位置です。第3関節は0パルス位置から下降し、必ず-パルス値をとります。

記号 説明
a 上限: 0パルス

第3関節

ストローク記号

環境仕様
S, E C P

最大動作範囲

(mm)

2 -200 ~ 0 -170 ~ 0
3 -330 ~ 0 -300 ~ 0

最大パルスレンジ

(pulse)

2 -1092267 ~ 0 -928427 ~ 0
3 -1802240 ~ 0 -1638400 ~ 0

キーポイント


クリーン&ESD仕様と、プロテクション仕様のマニピュレーターは、第3関節メカストッパーによる動作エリアの設定を変更することができません。

第4関節最大パルスレンジ

第4関節の0パルス位置は、シャフト先端の平取り面がアーム2の先端方向を向いた位置です。(アーム2がどの向きでも同じです。)
0パルス位置から反時計方向に+パルス値、時計方向に-パルス値をとります。

全仕様
A: 最大動作範囲(deg.) ±360
B: 最大パルスレンジ(pulse) ±1668189