ロボットの初期姿勢への動作

ロボットを動作させるには、プログラムを作成し実行する以外に、次の方法があります。

  • 手動動作
  • ティーチペンダントによるジョグ動作
  • Epson RC+からのコマンド実行
  • Epson RC+からのジョグ動作

ここでは、次の操作方法について説明します。
A: 手動動作
B: Epson RC+からのコマンド実行
C: Epson RC+からのジョグ動作

A: 手動動作
非励磁状態のロボットを人の手で動かします。

電磁ブレーキがない関節は、そのまま手で動作させることができます。
ブレーキがある関節(第3関節と第4関節)は、コントローラーの主電源をオンした状態で、ロボット本体にあるブレーキ解除スイッチを押している間は、手で動作させることができます。

注意


  • ブレーキの解除は、基本的に1関節ずつ行ってください。やむを得ず複数の関節を同時に解除させる場合は、十分注意して行ってください。複数の関節を同時に解除させると、アームが予期しない方向に倒れ、手指の挟み込みやマニピュレーターの破損や故障を引き起こす可能性があります。

  • ブレーキを解除するときは、アームの下降に注意してください。

    ブレーキ解除スイッチを押している間、アームは自重により下降します。

    手指の挟み込みやロボットの破損、故障を引き起こす可能性があります。

  • ソフトウェアによりブレーキを解除するときは、必ず非常停止スイッチを手元に置いた状態で行ってください。非常停止スイッチが手元にないと、誤操作によるアーム落下を緊急に止めることができず、ロボットの破損や故障を引き起こす可能性があります。

  • ブレーキ信号はIEC 61800-5-2のSafe brake Control(SBC)の認証を取得していません。そのため、ブレーキ信号の故障によるアームの落下を考慮して、ロボット本体に近づいてください。

  1. Epson RC+ を起動します。
    デスクトップにある<Epson RC+>アイコンをダブルクリックします。または、Windowsメニューから選択します。

  2. コマンドウィンドウを開きます。
    Epson RC+ メニュー-[ツール]-[コマンドウィンドウ]

  3. [コマンドウィンドウ]で、次の命令を実行します。
    スカラロボットの場合:

    >Reset 
    >Brake Off,[ブレーキを解除するアーム(1~4)] 
    

    再度ブレーキをかけるときは次の命令を実行します。

    >Brake On,[ブレーキをかけるアーム(1~4)] 
    

    6軸ロボットの場合:

    >Reset 
    >Brake Off,[ブレーキを解除するアーム(1~6)] 
    

    再度ブレーキをかけるときは次の命令を実行します。

    >Brake On,[ブレーキをかけるアーム(1~6)] 
    

B: Epson RC+からのコマンド実行
ロボットのモーターを励磁して、コマンドを実行してロボットを動作させます。

各関節のパルスを指定して、全関節を0パルス位置に動作させる例を説明します。

  1. Epson RC+ を起動します。
    デスクトップにある<Epson RC+>アイコンをダブルクリックします。または、Windowsメニューから選択します。

  2. コマンドウィンドウを開きます。
    Epson RC+ メニュー-[ツール]-[コマンドウィンドウ]

  3. [コマンドウィンドウ]で、次の命令を実行します。
    スカラロボットの場合:

    >Motor On  
    >Go Pulse (0,0,0,0)
    

    6軸ロボットの場合:

    >Motor On  
    >Go Pulse (0,0,0,0,0,0)
    

0パルスでのマニピュレーターの位置姿勢は、以下のマニュアルを参照してください。
"マニピュレーターマニュアル - 動作エリア"

C: Epson RC+からのジョグ動作
ロボットのモーターを励磁し、Epson RC+ のジョグ&ティーチ画面で、ロボットを動作させます。

  1. Epson RC+ を起動します。
    デスクトップにある<Epson RC+>アイコンをダブルクリックします。または、Windowsメニューから選択します。

  2. 新しいプロジェクトを作成します。

    1. Epson RC+ メニュー-[プロジェクト]-[新規プロジェクト]を選択します。
      [新規プロジェクト]ダイアログが表示されます。

    2. [新規プロジェクト名]ボックスに、プロジェクトの名前を入力します。(例: FirstApp)

    3. [OK]ボタンをクリックし、新しいプロジェクトを作成します。

  3. ロボットマネージャーを開きます。
    Epson RC+ メニュー-[ツール]-[ロボットマネージャー]を選択します。

  4. モーターを励磁します。
    [コントロールパネル]タブが開かれていることを確認します。

    EPSON RC+ 7.0: [MOTOR ON]ボタンをクリックします。

    Epson RC+ 8.0: [Motor: Off]ボタンをクリックします。

  5. ジョグ動作をします。

    1. [ジョグ&ティーチ]タブを選択します。

    2. EPSON RC+ 7.0: [ジョグ]-[モード]で、“Joint”を選択します。
      Epson RC+ 8.0: [ジョグ]で、“Joint”を選択します。

    3. J1-J6の各ジョグキーをクリックして、関節ごとに動作させます。
      他のモードや移動距離などを設定して、動作が可能です。