Fine
目標位置の位置決め終了判断範囲の設定、表示をします。
書式
(1) Fine 第1関節設定値, 第2関節設定値, 第3関節設定値, 第4関節設定値 [, 第5関節設定値, 第6関節設定値] [, 第7関節設定値] [, 第8関節設定値, 第9関節設定値]
(2) Fine
パラメーター
- 第1関節設定値
- 第1関節の位置決め許容範囲を、0~65535の整数で指定します。
- 第2関節設定値
- 第2関節の位置決め許容範囲を、0~65535の整数で指定します。
- 第3関節設定値
- 第3関節の位置決め許容範囲を、0~65535の整数で指定します。
- 第4関節設定値
- 第4関節の位置決め許容範囲を、0~65535の整数で指定します。
- 第5関節設定値
- 第5関節の位置決め許容範囲を、0~65535の整数で指定します。省略可能です。垂直6軸型ロボット (Nシリーズを含む)のみに使用します。
- 第6関節設定値
- 第6関節の位置決め許容範囲を、0~65535の整数で指定します。省略可能です。垂直6軸型ロボット (Nシリーズを含む)のみに使用します。
- 第7関節設定値
- 第7関節の位置決め許容範囲を、0~65535の整数で指定します。省略可能です。ジョイント型7軸ロボットのみに使用します。
- 第8関節設定値
- 第8関節の位置決め許容範囲を、0~65535の整数で指定します。省略可能です。付加軸S関節のみに使用します。
- 第9関節設定値
- 第9関節の位置決め許容範囲を、0~65535の整数で指定します。省略可能です。付加軸T関節のみに使用します。
*C8, C12シリーズの場合、位置決め許容範囲は0~131070の整数です。
結果
パラメーターを指定しないときは、Fineは、各関節の現在の設定値を表示します。
解説
Fineは、各関節に対し、動作終了時に位置決めを確認する動作命令で、指定位置に対して位置決め終了と判断する許容範囲を指定します。
この位置決め終了判断は、CPUからサーボシステムへの、目標座標パルスの送信が終わってから始まります。サーボのディレイにより、その段階ではロボットは目標位置に到達していません。判断は、各関節の設定された許容範囲まで、毎数ミリ秒ごとに行われます。すべての関節が指定された許容範囲内にくると位置決め終了となります。位置決めが終了すると、プログラム制御は次のステートメントに移りますが、サーボシステムは引き続き目標位置へロボットを制御します。
Fine命令で比較的大きい範囲が指定されると、位置決めは比較的早い段階で終了し、次のステートメントに進みます。
Fineのデフォルト設定は、ロボットタイプにより異なります。詳細は以下のマニュアルを参照してください。
"マニピュレーターマニュアル"
注意
サイクルタイムとFine命令
Fine値自体は、アームの加速または減速制御に影響しませんが、細かいFine値が設定されると、サーボがその許容範囲を達成するまで時間 (数ミリ秒)がかかります。システムのサイクルタイムは、その時間だけ遅くなります。アームがFine命令の設定する許容範囲内に位置決めされると、CPUは次の命令を実行します。
Fineの初期化 (Motor On, SLock, SFree などの命令による)
下記のいずれかのコマンドが使われると、Fineの設定値は、デフォルト値に初期化されます。
SLock, SFree, Motorこれらのコマンドが実行された後では、かならずFine値を再設定してください。
起こりやすいエラー
Fineによる位置決めが2秒以内に終了しないと、エラーコード4024になります。このエラーは、通常、サーボシステムのバランス調整が必要という意味です。
参照
Accel, AccelR, AccelS, Arc, Go, Jump, Move, Speed, SpeedR, SpeedS, Pulse, FineDist, FineStatus
Fine使用例
下記のプログラムは、プログラムファンクションからFineを実行する例と、モニターウィンドウからFineを実行する例です。
Function finetest
Fine 5, 5, 5, 5 '精度を+/-5パルスに設定
Go P1
Go P2
Fend
> Fine 10, 10, 10, 10
>
> Fine
10, 10, 10, 10