フィールドバスの概要

フィールドバスとは、工場などで稼動しているフィールド機器 (センサー, アクチュエーター, ロボットコントローラーなど) と、コントローラー (PLC, ロボットコントローラー)間の信号のやり取りを、シリアル通信を用いて行う規格です。従来のアナログ信号での信号伝送と比べ、以下の特徴があります。

1本のケーブルで、複数の機器の信号または、1個の機器内にある複数のデータをアクセスできます。

コントローラー、または受信機において、A/D変換やD/A変換が不要となるため、正確に信号を伝達できます。

1本のフィールドバスには、数10~100個程度の機器が接続できます。配線コストが節約できると同時に、信号の中継盤などが不要になるため、盤自体のコストや設置面積なども節約できます。

システムの変更や、拡張などに対して、柔軟性が増します。

従来システムの場合、機器の増設を行うとき、新たに配線をすることがありました。

フィールドバスは、複数機器がバス上に設置できるため、簡単に機器の増設ができます。

単にデータ通信するだけでなく、機器データ (自己診断データ)の通信なども行えるスレーブ機器が利用できます。

従来のパラレル接続のイメージ

記号 説明
a マスター機器
b RS-232c

フィールドバス接続のイメージ

記号 説明
a マスター機器
b フィールドバス