PROFINET通信

PROFINETは、工場内のすべてのアプリケーションに1本のバスで汎用的に対応するよう設計された通信規格です。

このためPROFINETには、以下の3つの異なるパフォーマンスレベルが存在します。

本オプションでは、2. RT (Real-time)に対応しています。

  1. NRT (Non Real-time)

    TCP/IPをベースとした通信です。

    リアルタイム性を要求されないアプリケーション、たとえば、ユニット間通信、またはパラメーター通信などに使用されます。

  2. RT (Real-time)

    標準のEthernetハードウェア上にソフトプロトコルを追加し、10 ms程度の周期で通信するリアルタイム通信を実現します。

    具体的には、Ethernetフレーム内のVLANタグ (IEEE803.1Q)で優先度を定義することでRTのフレームは、非リアルタイムデータ (NRT、またはTCP/IPなど)より、高い優先度で処理されることになります。RTは、現在のフィールドバスと、ほぼ同等のパフォーマンスを提供できます。

  3. IRT (Isochronous Real-time)

    ある通信時間内に必ず通信が実行されること (Deterministic性)を、RTより高いレベルで保証する方式です。

    通信の周期は1 ms以下、ジッタ (揺らぎ)は1 μs以下を実現できます。

    IRTはモーションコントロールのような厳しい実時間性が要求されるアプリケーションに使われることを想定しています。通信のハードウェアとして、スイッチ機能内蔵の専用ASICを使用し、Ethernetの通信帯域を分割してリアルタイム性の保証をしています。