Appendix B: 非常停止時の停止時間と停止距離

非常停止時の停止時間と停止距離を、機種ごとにグラフで掲載しています。

停止時間とは、下図の「停止時間」に該当する部分です。ロボットの設置環境や動作に合わせて、安全が確保されることを必ず確認してください。

RC700-E, RC800-A等のSafety基板を搭載した機種において、安全速度監視(SLS)・安全位置監視(SLP)・ソフト軸制限による停止時間と停止距離は、非常停止と同等です。

記号 説明
a モーター速度
b 非常停止, SLSによる監視速度超過, SLPによる監視位置および関節角度監視超過, ソフト軸制限による制限範囲超過
c 時間
d 停止時間

条件
停止時間、および停止距離は、ロボットに設定されるパラメーター(設定値)により変わります。ここでは、以下のパラメーターでの時間と距離を示します。
本条件は、ISO 10218-1:2011 Annex Bを元に定めています。

  • Accel : 100, 100
  • Speed:100 %, 66 %, 33 % 設定
  • Weight: 最大可搬質量の100 %, 66 %, 33 %、定格可搬質量
  • アーム伸長率:100 %, 66 %, 33 % *1
  • その他 : デフォルト
  • 動作:Go命令の単軸動作
  • 停止信号入力タイミング:最高速で入力します。本動作では動作範囲の中心です。

*1 J1動作時のアーム伸長率: アーム伸長率θは下図の通りです。
以下のアーム伸長率のうち、停止時間と停止距離がもっとも長い結果をグラフに示します。
J2動作時、J3は0mmです。

θ = 100% θ = 66% θ = 33%
J1

凡例の説明
グラフは、Weight設定値(最大可搬質量の100%, 約66%, 約33%と定格可搬質量)ごとに表示しています。

  • 横軸: アーム速度 (Speed設定値)
  • 縦軸: 各アーム速度での停止時間と停止距離
  • Time [sec]: 停止時間 (秒)
  • Distance [deg]: J1, J2停止距離 (度)
  • Distance [mm]: J3停止距離

単一故障を考慮すると、次の通りになります。

  • 停止距離と角度: 各軸がメカストッパーに到達する
  • 停止時間: 500 ms追加