ORG型式 (機械原点検出型式)について

ORG型式 (機械原点検出型式)には次の7種類があります。この型式により、MCal時に機械原点を検出する方法を決めます。

検出形式 必要なセンサー数 完了時のセンサー状態 標準工程数 精度*1 所要時間*2
0 1 OFF 2 C 短い
1 1 ON 2 C 短い
2 1 OFF 4 B 長い
3 1 ON 4 B 長い
4 2 OFF 4または5 A 最長
5 2 ON 4または5 A 最長
10 2 ON 2 C 最短

*1: 精度はAがもっとも高く、B、Cの順となります。

*2: 原点復帰は、各関節とも120秒以内に完了してください。

各型の原点復帰シーケンス

以下、それぞれの型式ごとの原点復帰シーケンスについて説明します。

図中の記号の意味は以下のとおりです。

記号 説明
●または○ 原点検出開始位置
一時停止
原点検出完了位置
矢印方向へ、信号検出しながらの加減速のある動作(破線は、動作範囲外から原点復帰動作をする場合を示す)
矢印方向へ、信号検出しながらの加減速のない動作
矢印方向へ、信号検出しながらの1パルスずつの低速な動作

図中の矢印表記は、次の2種類の動作速度を意味します。

記号 説明
[PGロボット設定]ダイアログの[MCal]パネルで指定した速度
[PGロボット設定]ダイアログの[MCalパラメータ]パネルの[ORG時のエッジ検出速度]で指定した速度

図中で↓ (一時停止)とともに記載されたLD, SD, JDは、そこでそれぞれの時間一時 停止することを意味します。

LD
[PGロボット設定]ダイアログ-[MCalパラメーター]パネル-[Limit Delay]で指定した待機時間
SD
[PGロボット設定]ダイアログ-[MCalパラメーター]パネル-[Scan Delay]で指定した待機時間
JD
[PGロボット設定]ダイアログ-[MCalパラメーター]パネル-[Jog Delay]で指定した待機時間

また、各検出型式においてチャタリングを防止するような配線を行うとともに、以下の信号条件を満たすようにしてください。

検出型式 0
ORG信号幅1 msec以上
検出型式 1
ORG信号幅1 msec以上
検出型式 2
ORG信号幅1 msec以上
検出型式 3
ORG信号幅1 msec以上
検出型式 4
NORG信号幅1 msec以上
NORG信号エッジ~ORG信号エッジ幅5 msec以上
+ZORG/-ZORG信号幅10 µsec以上 (サーボモータ利用時)
検出型式 5
NORG信号幅1 msec以上
NORG信号エッジ~ORG信号エッジ幅5 msec以上
+ZORG/-ZORG信号幅10 µsec以上(サーボモータ利用時)
検出型式 10
NORG信号幅1 msec以上
NORG信号エッジ~ORG信号エッジは減速停止するのに充分なこと