架台
マニピュレーターを固定するための架台は、お客様が製作してください。ロボットシステムの用途によって架台の形状や大きさなどが異なります。ここでは、架台設計時の参考として、マニピュレーター側からの条件を示します。
架台は、単にマニピュレーターの質量に耐えるだけでなく、最大加減速度で動作した場合の動的な作用にも耐える必要があります。梁などを多く設け、十分な強度をもたせてください。
以下にマニピュレーターの動作によって発生するトルクおよび反力を示します。
- 水平面最大トルク: 700 N·m
- 水平方向最大反力: 4000 N
- 垂直方向最大反力: 1500 N
架台取付仕様および天井取付仕様のマニピュレーター取付用ねじ穴は、M8またはM10です。
壁取付仕様のマニピュレーター取付用ねじ穴は、M8です。
マニピュレーターを取りつけるボルトは、強度がISO898-1 property class 10.9 または 12.9相当のものを使用してください。寸法は、以下に記載しています。
各部名称と外形寸法
マニピュレーターの取付寸法
マニピュレーター取付面の板は、振動を抑制するために、鉄製で厚さ20 mm以上のものを推奨します。表面粗さは、最大高さで25 μm以下が適切です。
架台は外部 (床や壁)に固定し、動かないようにしてください。
マニピュレーター取付面は、平面度は0.5 mm以下、水平面または垂直面に対する傾きは0.5°以下にしてください。設置面の平面度が悪いと、ベースの破損や、ロボットの性能が十分発揮できない場合があります。
架台の高さ調整を行うためにレベラーを使用する場合は、径がM16以上のねじを使用してください。
架台に穴を設けてケーブルを通す場合は、下図のコネクター寸法を参照してください。
(単位: mm)
記号 | 説明 |
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a | M/Cケーブルフード |
b | シグナルコネクター |
c | M/Cケーブル |
d | パワーコネクター |
シグナルコネクター | パワーコネクター(ストレート) | パワーコネクター(L アングル) |
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コントローラーを架台に納める場合の環境条件 (スペースについての条件)は、以下のマニュアルを参照してください。
"コントローラーマニュアル"
あらかじめ架台に穴を開けておくことで、マニピュレーターを架台に固定したまま第1関節モーター交換などが可能になり、メンテナンス性が向上します。
記号 | 説明 |
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a | 第1関節減速機 |
b | 断面 SS-SS |
c | 第1関節モーター |
d | 第1関節モーターおよび減速機を取りはずすために必要な架台の最小穴 |
e | 第1関節モーターおよび減速機を取りはずすために必要な架台の最小スペース |
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