システム構成例

I/Oポートのピン配置

ハンドのI/O端子は、ロボットコントローラーの下表のI/Oポートに接続することができます。

ロボットコントローラー 接続可能なI/Oポート 出力極性 備考
RC700シリーズ 標準I/O NPN/PNP両対応 -
拡張I/O NPNまたはPNP 拡張I/O基板(オプション)を取りつけた場合に接続可能
RC700DUシリーズ 標準I/O NPN/PNP両対応 -
RC800シリーズ 標準I/O NPN/PNP両対応 -
拡張I/O NPNまたはPNP 拡張I/O基板(オプション)を取りつけた場合に接続可能
RC90シリーズ 標準I/O NPN/PNP両対応 -
拡張I/O NPNまたはPNP 拡張I/O基板(オプション)を取りつけた場合に接続可能
Tシリーズ 標準I/O NPN/PNP両対応 -
ハンドI/O NPN/PNP両対応 DC24V電源の供給も可能
VTシリーズ 標準I/O NPN/PNP両対応 -

注意


  • 次のI/Oポートには、プラスコモンとマイナスコモンとがあります。

    • 拡張I/O基板(オプション)出力

    これらは、工場出荷時に設定されており、お客様が極性を変更することはできません。配線前に、I/O出力タイプが外部の接続機器と合っていることを確認してください。出力タイプをまちがえて配線すると、基板上の部品が破損し、ロボットシステムが正常に機能しません。

    詳細は、以下のマニュアルを参照してください。

    "RC700 シリーズマニュアル - 機能情報 - 拡張I/O基板"

    "RC700-D マニュアル - 機能情報 - 拡張I/O基板"

    "RC700-E マニュアル - 拡張I/O基板"

    "RC800-A マニュアル - 拡張I/O基板"

    "RC90 シリーズマニュアル - 機能情報 - 拡張I/O基板"

  • I/Oポートへの配線は、お客様側の使用環境に合うように過電流保護等の安全対策を十分に取ってください。

  • 欧州の機械指令に適合するためには、次の対策を施してください。コントローラーと負荷間の配線が地絡する場合があっても、負荷が意図しない動作をしないよう、出力はプラスコモンを使用してください。

キーポイント


以下のコントローラーと、マニピュレーターの出力回路には、無極性のPhotoMOSリレーを使用しています。プラスコモン(PNP), マイナスコモン(NPN)のどちらの配線も可能です。

  • RC700シリーズ
  • RC800シリーズ
  • RC90シリーズ
  • Tシリーズ
  • VTシリーズ

RC700シリーズ, RC800シリーズ, RC90シリーズ, VT(プロテクション仕様) シリーズの標準I/Oの信号配置

ピン番号 信号名 ピン番号 信号名 ピン番号 信号名
1 入力コモンNo.0~7 18 入力コモンNo.8~15 34 入力コモンNo.16~23
2 入力No.0 19 入力No.8 35 入力No.16
3 入力No.1 20 入力No.9 36 入力No.17
4 入力No.2 21 入力No.10 37 入力No.18
5 入力No.3 22 入力No.11 38 入力No.19
6 入力No.4 23 入力No.12 39 入力No.20
7 入力No.5 24 入力No.13 40 入力No.21
8 入力No.6 25 入力No.14 41 入力No.22
9 入力No.7 26 入力No.15 42 入力No.23
10 出力No.0 27 出力No.6 43 出力No.11
11 出力No.1 28 出力No.7 44 出力No.12
12 出力No.2 29 出力No.8 45 出力No.13
13 出力No.3 30 出力No.9 46 出力No.14
14 出力No.4 31 出力No.10 47 出力No.15
15 出力No.5 32 未使用 48 未使用
16 未使用 33 出力コモンNo.8~15 49 未使用
17 出力コモンNo.0~7 - - 50 未使用

Tシリーズの信号配置

入力ポート

ピン番号 信号名 ピン番号 信号名
1 入力No.0 15 入力No.1
2 入力No.2 16 入力No.3
3 入力No.4 17 入力No.5
4 入力No.6 18 入力No.7
5 入力コモンNo.0~7 19 入力コモンNo.8~15
6 入力No.8 20 入力No.9
7 入力No.10 21 入力No.11
8 入力No.12 22 入力No.13
9 入力No.14 23 入力No.15
10 入力No.16 24 入力No.17
11 未使用 25 未使用
12 未使用 26 未使用
13 未使用 27 未使用
14 入力コモンNo.16~17 28 未使用

出力ポート

ピン番号 信号名 ピン番号 信号名
1 出力No.0 10 出力No.1
2 出力No.2 11 出力No.3
3 出力No.4 12 出力No.5
4 出力No.6 13 出力No.7
5 出力コモンNo.0~7 14 出力コモンNo.8~11
6 出力No.8 15 出力No.9
7 出力No.10 16 出力No.11
8 未使用 17 未使用
9 未使用 18 未使用

ハンドI/Oポート

ピン番号 信号名 ピン番号 信号名
1 入力No.18 9 入力No.19
2 入力No.20 10 入力No.21
3 入力No.22 11 入力No.23
4 入力コモンNo.18~23 12 未使用
5 +24V 13 GND
6 出力No.12 14 出力No.13
7 出力No.14 15 出力No.15
8 出力コモンNo.12~15

VTシリーズ(標準仕様, クリーン仕様)の信号配置

入力ポート

ピン番号 信号名 ピン番号 信号名
1 入力No.0 15 入力No.1
2 入力No.2 16 入力No.3
3 入力No.4 17 入力No.5
4 入力No.6 18 入力No.7
5 入力コモンNo.0~7 19 入力コモンNo.8~15
6 入力No.8 20 入力No.9
7 入力No.10 21 入力No.11
8 入力No.12 22 入力No.13
9 入力No.14 23 入力No.15
10 入力No.16 24 入力No.17
11 入力No.18 25 入力No.19
12 入力No.20 26 入力No.21
13 入力No.22 27 入力No.23
14 入力コモンNo.16~23 28 未使用

出力ポート

ピン番号 信号名 ピン番号 信号名
1 出力No.0 10 出力No.1
2 出力No.2 11 出力No.3
3 出力No.4 12 出力No.5
4 出力No.6 13 出力No.7
5 出力コモンNo.0~7 14 出力コモンNo.8~15
6 出力No.8 15 出力No.9
7 出力No.10 16 出力No.11
8 出力No.12 17 出力No.13
9 出力No.14 18 出力No.15

詳細は、以下のマニュアルを参照してください。
"RC700シリーズ マニュアル - 機能情報 - I/Oコネクター, 拡張I/O基板"
"RC700-D マニュアル - 機能情報 - I/Oコネクター, 拡張I/O基板"
"RC700-E マニュアル - I/Oコネクター, 拡張I/O基板"
"RC800-A マニュアル - I/Oコネクター, 拡張I/O基板"
"RC90シリーズ マニュアル - 機能情報 - I/Oコネクター, 拡張I/O基板"
"Tシリーズ マニュアル - T3, T6マニピュレーター - 標準I/Oコネクター, ハンドI/Oコネクター"
"T-Bシリーズ マニュアル - T3-B, T6-Bマニピュレーター - 標準I/Oコネクター - ハンドI/Oコネクター"
"VTシリーズ マニュアル - VT6Lマニピュレーター - 標準I/Oコネクター"

接続例

I/Oポートは、いくつかの入出力バンクから構成されています。標準I/Oの場合、入力バンクは3個、出力バンクは2個あります。それぞれ、最大8点までのI/O端子と1点のコモン端子が用意されています。バンクごとに、プラスコモン/マイナスコモンを使い分けることができます。
イラストは、典型的なI/Oポートへの接続方法を示しています。説明のため、プラスコモン/マイナスコモンの双方を使用して接続しています。
Tシリーズは、入力バンク3、出力バンク2がそれぞれ2つに分割され、後半のビット番号はハンドI/Oに接続されています。

RC700シリーズ, RC800シリーズ, RC90シリーズ, VT(プロテクション仕様) シリーズの接続例

Tシリーズの接続例


配線例

コントローラーの標準I/Oに接続するとき

コントローラーとの入出力の関係を、下表の(a)~(d)の組み合わせの中から選んで接続します。
図の右側に書かれたセンサーとバルブを、それぞれ標準I/Oの入力ポート、出力ポートに接続します。

コントローラーからの出力
プラスコモン マイナスコモン
コントローラーへの入力 プラスコモン 回路図例(a) 回路図例(b)
マイナスコモン 回路図例(c) 回路図例(d)

キーポイント


  • Epson RC+の初期設定では、入力番号0~7、および出力番号の0~8の各ビットは、PLCなどの外部機器からロボットコントローラーを制御するためのリモート機能用に割りあてられています。(リモートI/O) ハンド機能でこれらのビット番号を使用する場合は、以下のマニュアルを参照し、リモート機能に割りあてるビットを変更してください。

    "Epson RC+ ユーザーズガイド - リモートコントロール, リモートI/O"

  • 次の例は、“出力: 2, 入力: 2”のハンドについて記載しています。ハンドからの入出力点数がこれより少ない場合は、センサー2やバルブ2の配線を省略できます。センサーがないハンドの場合は、入力側の配線は必要ありません。

  • 回路図例(a) 入力: プラスコモン, 出力: プラスコモン
  • 回路図例(b) 入力: プラスコモン, 出力: マイナスコモン
  • 回路図例(c) 入力: マイナスコモン, 出力: プラスコモン
  • 回路図例(d) 入力: マイナスコモン, 出力: マイナスコモン

TシリーズのハンドI/Oに接続するとき

Tシリーズロボットは、ハンドI/OコネクターからDC 24V電源を供給することができます。以下の許容電流を超えない範囲で、ハンドを制御する場合は、外部電源の準備は不要です。

  • T3の場合: 500[mA]以下
  • T6の場合: 700[mA]以下

キーポイント


電動ハンドなど、上記電流を超えるハンドを接続する場合は、別途外部電源を準備してください。

この場合は、以下に記載している標準I/Oと同様に配線してください。

"コントローラーの標準I/Oに接続するとき"

  • 回路図例(a) 入力: プラスコモン, 出力: プラスコモン
  • 回路図例(b) 入力: プラスコモン, 出力: マイナスコモン
  • 回路図例(c) 入力: マイナスコモン, 出力: プラスコモン
  • 回路図例(d) 入力: マイナスコモン, 出力: マイナスコモン

オプションの拡張I/O基板に接続するとき

以下に記載している標準I/Oと同様に配線してください。
" コントローラーの標準I/Oに接続するとき"
ただし、拡張基板には、プラスコモン(PNP)とマイナスコモン(NPN)の2種類があります。極性を間違えないように接続してください。