スタートアップシーケンス

Epson RC+ 8.0が起動すると、PC内に保存された情報から現在のユーザーとシステムの初期設定を読み取ります。

また、以下の2つの要素によってスタートアップシーケンスが決まります。

  • コントロールデバイス
  • 独立モード

独立モードではない場合 (コントロールデバイスがどれでも可能)

  • 起動コマンドラインに指定されたプロジェクトファイルがない場合は、最後に開かれたプロジェクトが起動します。

  • スタートモードがオペレーターモードの場合、[スタートモード]を表示します。詳細は、以下を参照してください。

    スタートモードダイアログ

  • スタートモードがプログラムモードの場合、Epson RC+ 8.0 GUIを表示します。

独立モードである場合 (コントロールデバイスがPC以外)

  • 起動コマンドラインに指定されたプロジェクトファイルがない場合は、最後に開かれたプロジェクトが読み取り専用で起動します。

  • タスクが実行中の場合には、モニターモードで接続します。

    キーポイント


    Epson RC+8.0をプログラムモードで起動してUSB接続する場合は、タスク停止中と同じダイアログが表示されます。

  • タスクが停止中の場合には、以下のダイアログが表示されます。

連携モードと独立モード

ロボットコントローラーの機能は、以下の2つの部分で構成されています。

  • SPEL+制御部: SPEL+プログラムを制御 (リアルタイム制御に特化)
  • 接続PC部: Windowsアプリケーション (GUI)を制御

ロボットの主要な機能は、SPEL+制御部で稼働可能ですが、コントローラーの一部の機能は接続PC部を活用しています。 (下表参照)

機能名 SPEL+制御部で稼働可能 接続PC部で稼働可能
利用可能機能の詳細
  • Vision Guide (PV1)
  • RC+ APIオプション
  • フィールドバスマスター
  • PCファイル
  • PC RS-232C
  • データベースアクセス
  • DLL呼び出し

SPEL+制御部と接続PC部は、別々のタイミングで起動します。

PC機能を使用したロボットシステムを正常に稼働させるには、SPEL+制御部と接続PC部を同期させる必要があります。ロボットコントローラーの出荷時は、SPEL+制御部と接続PC部が独立して動作する"独立モード"に設定されています。

キーポイント


ロボットシステムの設計により、SPEL+制御部と接続PC部の連携が必要な場合があります。この場合は、"連携モード"に設定します。設定の詳細は、後述の「コントローラーの設定を連携モードにする手順」を参照してください。

コントローラーは、"連携モード"に設定されている場合、電源投入時にSPEL+制御部と接続PC部が正常起動することを待機します。

このとき、コントローラー前面には、以下のように表示されています。

  • RC700, RC800シリーズ7セグメントLED (以下7セグ) 表示

    以下の表示を交互に繰り返す

    ←→

  • RC90シリーズLED表示

    以下の表示を交互に繰り返す

    ←→

  • T, VTシリーズLED表示 *

    以下の表示を交互に繰り返す

    ←→

    • イラスト: Tシリーズ

接続PC部が正常起動し、さらにEpson RC+ 8.0が正常起動するまで待機します。

コントローラーを"連携モード"に設定している場合の起動シーケンスを、以下に示します。

RC700, RC800シリーズ7セグ表示 RC90シリーズLED表示 T, VTシリーズLED表示 * コンソール指令 バックグラウンドタスク
(1)電源投入 表示なし 点滅表示 点滅表示 不可 未起動
(2) SPEL+制御部起動 交互に表示を繰り返す ←→ 交互に表示を繰り返す ←→ 交互に表示を繰り返す ←→ 不可 未起動
(3)PC部起動 交互に表示を繰り返す ←→ 交互に表示を繰り返す ←→ 交互に表示を繰り返す ←→ 不可 未起動
(4)RC+起動 点滅表示 点滅表示 点滅表示 開始

(* イラスト: Tシリーズ)

(オペレーター画面やRC+ APIアプリケーション起動含む)

コントローラーを"独立モード"に設定している場合の起動シーケンスを、以下に示します。

RC700, RC800シリーズ7セグ表示 RC90シリーズLED表示 T, VTシリーズLED表示 * コンソール指令 バックグラウンドタスク
(1)電源投入 表示なし 点滅表示 点滅表示 不可 未起動
(2) SPEL+制御部起動 点滅表示 点滅表示 点滅表示 可 *1 開始
(3)PC部起動 点滅表示 点滅表示 点滅表示 可 *1 継続
(4)RC+起動 点滅表示 点滅表示 点滅表示 継続

(* イラスト: Tシリーズ)

*1

  • コントロールデバイスを"PC"に設定している場合: オペレーター画面、RC+ APIアプリケーションからのコマンド実行を待機しています。
  • コントロールデバイスを"PC"以外に設定している場合: (2) SPEL+制御部起動の時点でリモート機能が有効になり、稼働を開始します。

注意


コントローラーを連携モードに設定している場合に、以下の操作を行った後は、必ずプロジェクトのリビルドを実施してください。

  • 前回閉じたプロジェクトと同じプロジェクトを開いた後
  • いずれかのプロジェクトファイルを変更した後

キーポイント


コントローラーを、"連携モード"に設定している場合、Epson RC+を終了してもEpson RC+接続待機状態には戻りません。またコントロールデバイスを"PC"以外に設定している場合、Epson RC+の終了中でもリモートコマンドが実行可能状態を維持しますので、注意してください。

コントローラーの設定を連携モードにする手順

  1. Epson RC+ 8.0メニュー - [セットアップ] - [システム設定]を選択し、[システム設定]ダイアログを表示します。

  2. [コントローラー] - [環境設定]を選択します。

  3. [Windowsの起動を待たずにスタート (独立モード)]チェックボックスのチェックをはずします。

  4. [適用]ボタンをクリックします。

  5. [閉じる]ボタンをクリックします。