簡単なプログラムの作成

コントローラーとロボットの設置、そしてEpson RC+ 8.0をPCにインストールした後、Epson RC+ 8.0開発環境についてより詳しくなるように、次の手順にしたがって簡単なアプリケーションプログラムを作成してみましょう。

  1. デスクトップ上の  [Epson RC+ 8.0]アイコンをダブルクリックし、Epson RC+ 8.0を起動します。

  2. 新しいプロジェクトを作成します。

    1. Epson RC+ 8.0メニュー - [プロジェクト] - [新規プロジェクト]を選択します。[新規プロジェクト]ダイアログが表示されます。

    2. [新規プロジェクト名]ボックスに、プロジェクトの名前を入力します。(例: FirstApp)

    3. [OK]ボタンをクリックし、新しいプロジェクトを作成します。

    新しいプロジェクトが作成されると同時に、Main.prgと呼ばれるプログラムが作成されます。

    カーソルが左上隅で点滅している状態で、Main.prg画面が表示されます。これで最初のプログラムを入力する準備ができました。

  3. プログラムを編集します。

    Main.prg編集画面に次のプログラムを入力します。

    Function main
      Print "This is my first program"
    Fend
    

  4. プログラムを実行します。

    1. Epson RC+ 8.0 メニュー - [実行] - [Runウィンドウ]を選択します(ショートカットキーはF5です)。

      ビルドオペレーション状態を示す[ステータス]ウィンドウが表示されます。

    2. プロジェクトビルド中に、プログラムはメモリーに読み込まれコンパイルされています。プログラムとプロジェクトファイルは、コントローラーに送信されます。ビルド中にエラーが発生しなければ、[Run]ウィンドウが表示されます。

    3. [Run]ウィンドウの[開始]ボタンをクリックし、プログラムを実行します。操作を確認する画面が表示されます。[はい]ボタンをクリックします。

    4. [ステータス]ウィンドウに、次のようなタスクが表示されます。

      タスクmain開始しました

      すべてのタスクが終了しました

      ヒント


      [セットアップ] - [開発環境設定] - [Run ウィンドウ] で実行前に確認ダイアログを表示するか設定できます。

    [Run]ウィンドウは、ステートメントの出力を表示します。

次は、いくつかのポイントをティーチングして、ロボットを動かすプログラムを作成します。

  1. ポイントをティーチングします。

    1. ロボット動作が可能かどうか、安全を確認します。

    2. ツールバー- [ロボットマネージャー]ボタンをクリックし、[ロボットマネージャー]ウィンドウを表示します。

    3. [ロボットマネージャー]ウィンドウの上部にある[Motor: Off]ボタンをクリックしてモーターをオンします。

    4. 操作を確認する画面が表示されます。[はい]ボタンをクリックします。

    5. [ジョグ&ティーチ]タブを選択します。

    6. P0をティーチングします。[ティーチ]ボタンをクリックします。ポイントラベルとコメントの入力ができます。

      ヒント


      [セットアップ] - [開発環境設定] - [ジョグ&ティーチ] - [新規ポイント情報表示有効]でティーチ時に入力画面を表示するか設定できます。

    7. [+Y]ボタンをクリックし、+Y方向にロボットを少しずつ移動させます。ボタンをクリックしてジョグ送りを続けます。ロボットを可動範囲の半分くらいのところまで移動させます。

    8. [-Z]ボタンをクリックし、ロボットのZ軸を下げます。

    9. [ポイント]ボックスで、"P1"を選択します。

    10. [ティーチ]ボタンをクリックします。ポイントをティーチングする確認メッセージが表示されます。

    11. [はい]ボタンをクリックします。現在のポイントがP1に設定されます。

    12. [+X]ボタンをクリックし、+X方向にロボットを少しずつ移動させます。

    13. [ポイント]ボックスで、"P2"を選択します。

    14. [ティーチ]ボタンをクリックします。ポイントをティーチングする確認メッセージが表示されます。

    15. [はい]ボタンをクリックします。現在のポイントがP2に設定されます。

    16. ツールバー- [全てのファイルを保存]ボタンをクリックし、変更を保存します。

  2. ロボット動作コマンドを含むプログラムを作成します。

    1. Main.prgプログラムにGoステートメントを入力します。

      Function main
        Print "This is my first program."
        Motor On
        Go P1
        Go P2
        Go P0
        Motor off
      Fend
      
    2. F5キーを押して、[Run]ウィンドウを表示させます。

    3. [開始]ボタンをクリックして、プログラムを実行します。

      ロボットはティーチングしたそれぞれのポイントに移動します。

  3. ロボット動作コマンドの速さを変更するプログラムを修正します。

    1. 次のプログラムに示すようにPower, Speed, Accelのコマンドを入力します。

      Function main
        Print "This is my first program."
        Motor On
        Power High
        Speed 20
        Accel 20, 20
        Go P1
        Go P2
        Go P0
        Motor off
      Fend
      
    2. F5キーを押し、[Run]ウィンドウを表示します。

    3. [開始]ボタンをクリックし、プログラムを実行します。

      ロボットは、ティーチングしたポイントに20%の加減速度で移動します。Power Highステートメントは、速度と加速度を高めたハイパワーで、プログラムを実行します。

  4. プロジェクトとシステム設定をバックアップします。

    作成したプログラムのプロジェクトとコントローラー設定を、バックアップします。バックアップは、Epson RC+ 8.0で簡単に行えます。USBメモリーなどの外部メディアに、アプリケーションのバックアップを定期的に作成し、保管してください。

    プロジェクトとシステム設定のバックアップ手順:

    1. Epson RC+ 8.0メニュー - [プロジェクト] - [プロジェクトのコピー]を選択します。

    2. [プロジェクトのコピー]ダイアログ-[プロジェクト保存先]ボックスで保存先を選択します。

      右側にある[...]ボタンをクリックし、プロジェクト保存先を追加できます。

    3. [OK]ボタンをクリックします。

      プロジェクトのバックアップファイルが、任意の外部メディアにコピーされます。

    4. Epson RC+ 8.0メニュー - [ツール] - [メンテナンス]を選択します。

    5. [コントローラー設定バックアップ]ボタンをクリックします。

    6. [フォルダーの参照]ウィンドウで、任意のドライブを選択します。

    7. [OK]ボタンをクリックします。システム設定が外部メディアにバックアップされます。

これで、最初のプログラムの作成が終了しました。簡単なアプリケーションの設計は、以下を参照してください。

簡単なアプリケーションの設計