ケーブルの配線が困難な場合のVRTパラメーター取得手順

VRユニットとPC間のUSBケーブルが、装置のレイアウトなどの理由で配線が困難な場合、ロボットの移動距離を短くしてパラメーターを取得することもできます。

たとえば、下図のように P1 → P2経路を、P3 → P2に変更して測定できます。

記号 説明
a ロボットが実際に移動する距離
b 測定時にロボットが移動する距離
c 残留振動発生

パラメーター取得のために、ロボットの移動距離を短くしたプログラムは、VRソフトウェアで作成できます。

  1. Epson RC+を起動し、ロボットに接続します。

  2. 次のどちらかの方法で、VRソフトウェアを起動します。

    • RC+8.0の[ロボットマネージャー] - [VRT] - [VRTパラメーター取得] ボタンをクリックする。
    • "C: \EpsonRC80\exe\VR_SW.exe"を起動する。

  3. [Short movement]タブを選択します。

  4. 振動発生動作の到達点のポイント番号や動作コマンド、速度や加速度などを、[Require fields]と[Detail data]の全ての項目に入力します。

  5. [Generate program]ボタンをクリックします。

    ロボットの移動距離を短くしたプログラムが作成されます。

    この段階では、VRユニットを取りつけないでください。また、USBケーブルによる配線も、行わないでください。

  6. [After clicking "Generate program"]ボタンをクリックすると、プログラム作成手順が確認できます。

  7. Epson RC+メニュー - [ファイル] - [ファイルのインポート]にて、手順 5.で作成した以下のプログラムファイルをインポートします。

    C:\EpsonRC80\projects\VRT \VRT_smalldrive.prg

  8. [プロジェクト] - [プロジェクトのビルド]を実行した後、[Run]ウィンドウで、"VRT_A_Find_ExPnt"を選択し、[開始]ボタンをクリックします。

    パラメーターを取得する動作 (振動が発生している動作)の開始点を探します。

    必ず、開始点に移動してから、[開始]ボタンをクリックしてください。

  9. [開始]ボタンをクリックすると、ロボットが開始位置にいるかどうか質問されます。

    開始位置にいる場合は、[Y]を、異なる場合は、[N]をクリックします。

    異なる場合は、プログラムを停止します。開始位置に移動させてから手順 8.を行ってください。

    振動発生時動作の距離に対して到達点5%の位置を探します。動作距離が1mm未満の場合は、1mmの位置になります。

    プログラムが終了すると、設定は完了です。

  10. 以下を参照し、VRユニットを設置し、USBケーブルでPCと接続します。

    VRユニットの準備

  11. [Stop]ボタン①をクリックし、Trigger待機状態にします。

  12. 矢印アイコン②をクリックし、再度ソフトウェアを実行します。

  13. [Select VRU COM Port], [Robot Connect], [IP Address]の設定を行います。

    詳細は、以下を参照してください。

    VRTパラメーターの取得

  14. [Read VRT parameter]タブを選択します。

  15. [Start]ボタンをクリックし、トリガー待機状態にします。

    [Waiting for trigger]が緑色に点灯します。

  16. ロボットは、VRT_A_Find_ExPntを実行したため、終点 (P2)にいます。

    [Run]ウィンドウで、"VRT_ReadParam"を選択し、必ず、ロボットが終点 (P2)の位置にいることを確認してから[開始]ボタンをクリックします。パラメーターを取得します。