力制御機能を開始するまでの動作をSPEL+言語で作成する

フォースガイダンス機能は、力制御機能を使用する作業を作成する機能です。そのため、開始位置までの移動など、力制御機能を使用しない動作はSPEL+言語で作成します。
単純な例を以下に示します。

Function main
  Motor On
  Go P1  '開始位置へ移動
Fend

力制御機能は、通常のロボット動作に対して、一般に低速で動作させます。サイクルタイムの短縮のために、フォースガイダンス機能で作成する作業は、必要最小限にすることを推奨します。そのため、開始位置は、把持しているワークやツールなどが接触していない位置とします。また、接触する予定のワークに可能な限り近い位置を指定します。開始位置は、ワークのバラツキなどを考慮して決定してください。あるワークでは接触しないが、別のワークでは接触してしまうという開始位置は避けてください。

嵌合などの場合は、バラツキを含め全てのワークが、穴のテーパー範囲に入っているとサイクルタイムを短縮できます。これは、穴を探る工程を省略できるためです。このように、作業の中で穴や段差を探るような工程を、なくすることが、サイクルタイムの短縮につながります。
これらを総合すると、理想的な開始位置の例は、円柱嵌合を行う場合で、ロボットが円柱を把持している場合、穴の開いている被嵌合ワークにできるだけ近く、接触していない位置で、ワークが穴のテーパー内に入っている位置となります。

キーポイント


力制御機能は特異点近傍では実行することができません。開始位置はフォースガイダンスで作った作業の実行中を含めて、特異点近傍を避けた位置を設定してください。