非接触状態に戻る
非接触状態に戻る方法を説明します。
作業完了後も、円柱嵌合を行うための力は、継続しています。
間隙が数十ミクロンとなるような精密な円柱嵌合を行っていた場合、作業が終了状態でも大きな力が加わっている可能性があります。
ロボットやエンドエフェクターなどの故障や破損を防ぐため、作業後は、速やかにロボットを対象物から離し、力がからない状態にする必要があります。対象物に力が加わっていないことが明らかな場合は、この手順を省略できます。
- 0.1mm程度の小さい間隔でジョグ動作を行い、非嵌合状態にする。
- 円柱を非把持状態とする。
- “引抜き”を行うフォースガイドシーケンス(挿入方向の逆向きに押付ける)を別に作成し、棒材を引き出す。
嵌合作業後、5分程度経過すると、力覚センサーの検出値がドリフトの影響によりシフトし、取り出しができない可能性があります。
詳細は、下記を参照してください。
ソフトウェア編 発展課題 - 2
本チュートリアルでは、フォースモニターを確認しながら、ジョグ動作により棒材を引き出します。
- Epson RC+ メニュー-[ツール]-[フォースモニター]をクリックします。
[フォースモニター]ダイアログが表示されます。 - [Live開始]ボタンをクリックします。
現在選択されている、フォースモニターオブジェクトのグラフが表示されます。 - [ロボットマネージャー]を表示します。
- [ジョグ&ティーチ]パネルを選択します。
- [ジョグ]-[モード]で、“Tool” を選択します。
傾きのある穴に対して倣いながら嵌合をしたときに、穴に対して垂直に引き出すために最適な設定です。 - [ジョグ移動距離]-[小(S)]ボタンを選択します。
- -Z方向に0.1ミリずつ移動させます。
力覚センサーのドリフト特性によって、出力値は、時間経過に応じて “0”の値から離れていきます。
力の値の相対的な変化は、正しく接触状態の変化を反映しています。
表示されるグラフ値を確認しながら、ジョグボタンをクリックしてロボットをX, Y方向に動かし、非接触状態にします。
参考: ソフトウェア編 力覚センサーのリセット
[参考]
[Force Guide]ウィンドウに、[ジョグ]タブがあります。このタブを選択すると、[ジョグ]ウィンドウが表示されます。ジョグボタンをクリックし、ロボットを動かし非接触状態にできます。