Pallet
パレットの定義と定義パレットの表示を行います。
書式
(1) Pallet [Outside,] パレット番号, ポイント番号1, ポイント番号2, ポイント番号3 [, ポイント番号4 ], 分割数1, 分割数2
(2) Pallet [Outside,] パレット番号, 分割 (横/縦)座標1, 分割 (横/縦)座標2, 分割 (横/縦)座標3 [, 分割 (横/縦)座標4], 分割数1, 分割数2
(3) Pallet
パラメーター
- Outside
- 指定した行および列の範囲外にアクセス可能なパレットを作成します。省略可能です。
- パレット番号
- パレット番号 (0~15の整数)を式または数値で指定します。
- ポイント番号1~3
- パレット定義 (標準の3点定義)に使用するポイント変数を指定します。
- ポイント番号4
- 4点定義する場合に、ポイント番号1~3とともに用います。省略可能です。
- 分割数1
- パレットのポイント番号1 (分割 (横/縦)座標1)とポイント番号2 (分割 (横/縦)座標2)の分割数を整数で指定します。範囲は1~32767です。 (分割数1×分割数2 <32767)
- 分割数2
- パレットのポイント番号1 (分割 (横/縦)座標1)とポイント番号3 (分割 (横/縦)座標3)の分割数を整数で指定します。範囲は1~32767です。(分割数1×分割数2 <32767)
- 分割 (横/縦)座標1~3
- パレット定義 (標準の3点定義)に使用する座標系をポイントデータで直接指定します。
- 分割 (横/縦)座標4
- 4点定義する場合に、分割 (横/縦)座標1~3とともに用います。省略可能です。
結果
(3)パラメーターを省略すると、定義されているパレットをすべて表示します。
解説
パレットを定義します。
パレット上の3点または4点の位置と分割数を指定することで、パレットを定義することできます。
パレットが精度のよい方形であればコーナー4点のうち3点の位置指定だけで十分ですが、ほとんどの場合、全コーナー4点の位置を指定してパレット定義を行うことをお勧めします。
パレットを定義するには、まずコーナーの3または4点をティーチングし、以下のように進めます。
4点定義の場合:下記にP1, P2, P3およびP4 を示します。P1-P2 間には3点、P1-P3間には4点あり、合計12点を使って次の書式で定義します。
- 通常の場合:
- ポイント番号を指定する場合の例:
パレットの青枠の位置にJumpします。
Pallet 1, P1, P2, P3, 3, 4
Jump Pallet (1, 7)
- 分割 (横/縦)座標を指定する場合の例:
パレットの青枠の位置にJumpします。
Pallet 1, P1, P2, P3, 3, 4
Jnmp Pallet (1, 2, 2)
ティーチングした3または4点の外側にもアクセスしたい場合:
第1引数に"Outside"を指定することで、行および列の外側にアクセス可能なパレットを作成するよう指定できます。この場合、「分割 (横/縦)座標」でパレット内の位置を指定します。
パレットの分割を示す各ポイントは、自動的に分割番号を割り当てられます。上の図の場合、P1から始まっています。この分割番号は、Pallet関数でも必要になります。
例:
Pallet Outside 1, P1, P2, P3, 3, 4
Jump Pallet(1, -2, 10)
注意
パレットサイズの上限
パレット定義で用いられるポイント数は、32767以下でなければなりません。 (分割数1×分割数2 < 32767)
不正確なパレット形状の定義
ポイントの順番やポイント間の分割数をまちがえると、パレット形状が不正確に定義されてしまいます。
パレット面の定義
パレット平面の高さは、コーナー3点のZ座標値で定義されます。したがって、縦置きパレットも定義することができます。
1列パレットのパレット定義
3点指定のPallet命令により、1列のパレットも定義できます。1列の場合は、両端の2点をティーチングし、次のように入力、実行します。同一番号方向の分割数は1とします。
> Pallet 2, P20, P21, P20, 5, 1 '5×1パレットを定義UVW座標値
Pallet命令に指定した3点 (4点)のUVW座標値が異なる場合、ポイント番号1、および分割 (横/縦)座標1のUVW座標値を使用します。
ポイント番号2~4、および分割 (横/縦)座標2~4のUVW座標値は無視されます。
付加軸座標値
Pallet命令に指定した3点 (4点)の座標値が付加軸座標値 (ST軸値)を保持している場合、付加軸座標値においても均等に分割されます。つまり、付加軸を走行軸として使用している場合、パレット定義は走行軸の動作も考慮して計算するため、走行軸の位置を考慮したロボット動作範囲を超える大きなパレットを定義することが可能です。逆にパレット定義に影響されない付加軸が定義されている場合でも、パレット定義時には付加軸の位置にも注意を払う必要があります。
参照
Pallet 関数
Pallet使用例
下記はコマンドウィンドウからP1, P2, P3で定義されるパレットを設定する例です。パレット面は、12点を均等に配置、P1-P2間にパレットポイント番号1~3が並びます。この例の場合のパレットの指定位置は「2」の位置です。
> pallet 1, P1, P2, P3, 3, 4
> jump pallet(1, 2) 'パレットの指定位置へJump
この設定の結果作られるパレットは下記のようになります。