Recover関数
安全扉が開いた時点の位置へ復帰動作を実行し、状態を返します。
本命令は上級者向けの命令です。命令の仕様を十分理解したうえで使用してください。
書式
(1) Recover
(2) Recover( ロボット番号 | All )
(3) Recover( ロボット番号 | All , WithMove | WithoutMove)
パラメーター
- ロボット番号
- 復帰動作を行うロボット番号を指定します。ロボット番号を省略した場合は、すべてのロボットで復帰動作を実行します。
- All
- すべてのロボットで復帰動作を実行します。省略時はAllとなります。
- WithMove
- 値0の定数です。
- 励磁の復帰と安全扉が開いた時点の位置への移動を行います。省略時はWithMoveとなります。
- WithoutMove
- 値1の定数です。
- 励磁の復帰のみを行います。通常は使用しません。AbortMotionと組み合わせて特殊な復帰を実現します。
戻り値
Boolean型の値を返します。復帰動作が完了すると、"True"を返します。完了していなければ、"False"を返します。
解説
本命令をプログラムから実行するには、Epson RC+ の[セットアップ] - [システム設定] -[コントローラー]-[環境設定]の[アドバンスタスク制御コマンドを有効]チェックボックスがチェックする必要があります。
Recoverは、安全扉が閉じられてから、モーターを再度オンし、ロボットを安全扉が開いた時点の位置までローパワーのPTP動作で戻ります。復帰動作が完了すると、ContまたはContManualRecoverを用いてサイクルを継続させることができます。復帰動作が問題なく完了すると、"True"が返されますが、復帰動作中に、一時停止、中断、または安全扉が開かれると、Recoverは、"False"を返します。
コントローラーに複数のロボットが設定されており、Allが指定された場合は、ロボット番号が小さい順に復帰動作を実行します。
注意
プログラムからRecoverコマンドを実行する場合、コマンドの仕様を理解して、システムとして復帰動作可能な条件が整っていることを確認してください。ループでコマンドを実行し続けるなど、使い方をあやまるとシステムの安全性を低下させる可能性があります。十分に注意してください。
参照
AbortMotion, Cont, Recover, RecoverPos関数, ContManualRecover
Recover関数使用例
Boolean sts
Integer answer
sts = Recover
If sts = True Then
MsgBox "Ready to continue", MB_ICONQUESTION + MB_YESNO, "MyProject", answer
If answer = IDYES Then
Cont
EndIf
EndIf
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