第3関節のメカストッパーによる設定
本作業は、当社、および販売元が行っている、導入トレーニング並びにメンテナンストレーニングを受けた方が行ってください。
キーポイント
RS6-C552Cは、第3関節メカストッパーによる動作エリアの設定はできません。
コントローラーの電源をオンし、モーターをオフ (Motor OFF命令による)の状態にします。
RS4-Cの場合は、アーム2カバーを取りはずします。 (4-M4×10)
ブレーキ解除スイッチを押しながら、シャフトを押し上げます。
キーポイント
ブレーキ解除スイッチを押すと、ハンドなどの自重によりシャフトが下降することがあります。シャフトを手で支えながらスイッチを押してください。
記号 説明 a 下限メカストッパー取付ねじ (RS4-C: M3×10, RS6-C552S: M4×15) b シャフト c ブレーキ解除スイッチ コントローラーの電源をオフします。
下限メカストッパーねじ (RS4-C: M3×10, RS6-C552S: M4×15)をゆるめます。
キーポイント
第3関節はメカストッパーが上下にありますが、位置変更できるのは上側にある下限メカストッパーだけです。下側にある上限メカストッパーは第3関節の原点位置を定めていますので、動かさないでください。
シャフトの上端が最大ストロークの位置です。制限したいストロークの分だけ下限メカストッパーを下げてください。
たとえば、“130 mm”ストロークの場合、下限Z座標値は “-130”ですが、これを“-100”にしたいときは、下限メカストッパーを“30 mm”下げます。ノギスなどで距離を測りながら下げてください。RS4-C351S
記号 説明 a 測定長さ 下限メカストッパーねじ (M3×10)を、しっかり締めます。
推奨締付トルク: 2.5±0.15N・m(26±1.5 kgf・cm)
(RS6-Cのメカストッパー部のねじ(M4×15)を締結する場合、推奨締付トルク：5.0±0.25N・m(51±2.5 kgf・cm))コントローラーの電源をオンします。
ブレーキ解除スイッチを押しながら第3関節を押し下げ、下端の位置を確認します。メカストッパーを下げすぎると目的位置に届かなくなりますので注意してください。
パルスレンジの下限パルス値を、次の計算式によって計算し、設定します。
なお、下限Z座標値は負の値 (マイナス)です。計算結果は必ず負の値になります。
下限パルス値 = (下限Z座標値)/第3関節分解能** (mm/pulse)
** 第3関節分解能は以下を参照してください。
Appendix A: 仕様表
[コマンドウィンドウ]で次の命令を実行します。計算した値をXの位置に入力します。>JRANGE 3,X,0 '第3関節のパルスレンジを設定Pulse命令(Go Pulse命令)を使って、第3関節を設定したパルスレンジの下限の位置まで低速で動作させます。
このとき、パルスレンジよりメカストッパー位置が狭いと、第3関節がメカストッパーにぶつかってエラーが発生します。エラーが発生した場合は、支障のない程度にパルスレンジを狭く再設定するか、メカストッパーの位置を広げてやり直します。キーポイント
第3関節がメカストッパーにぶつかっていないか確認しにくい場合は、コントローラーの電源をオフし、アーム上カバーを持ち上げて、横から見てください。
[コマンドウィンドウ]で次の命令を実行します。手順(10)で計算した値をXに入力します。>MOTOR ON 'モーターをオンの状態にする >SPEED 5 '低速に設定 >PULSE 0,0,X,0 '第3関節の下限パルス位置に動作(この例では、第3関節以外のパルス値を“0”にしていますが、第3関節を下げても支障のない位置のパルス値を代入してください。)