Reset プロパティー
適用
フォースセンサーオブジェクトFS#
解説
力覚センサーのリセットを実行します。
即時実行
はい
用法
FSet Object.Reset
FSet Object.Reset, iValue
FSet Object.Reset, iValue, rValueTime, rValueThreshF, rValueThreshT
Object
オブジェクト名
オブジェクトは、FS(数値)として指定します。iValue
プロパティーの新しい値を示す整数値、または式rValueTime
プロパティーの新しい値を示す実数、または式rValueThreshF
プロパティーの新しい値を示す実数、または式rValueThreshT
プロパティーの新しい値を示す実数、または式
値
iValue
定数名 | 値 | 内容 |
---|---|---|
FG_RESET_FINE | 0(デフォルト) | 力覚センサーが接続されているロボットがFine条件を満たすまで待機し、力覚センサーのリセットを実行します。 |
FG_RESET_WAIT_VIBRATION | 1 | 外部振動がおさまるまで待機し、力覚センサーのリセットを実行します。 |
rValueTime
値 | |
---|---|
最小値 | 3 |
最大値 | 20 |
デフォルト: 2.5 (rValueTime省略時のみ。指定する場合は3以上の値を指定してください)
rValueThreshF
値 | |
---|---|
最小値 | 5 (デフォルト) |
最大値 | 20 |
rValueThreshT
値 | |
---|---|
最小値 | 50 (デフォルト) |
最大値 | 200 |
詳細説明
Resetプロパティーを実行すると、力覚センサーのリセットを実行します。弊社の力覚センサーは、ドリフト特性を持っています。フォース機能を使用する直前に、毎回力覚センサーをリセットしてください。
iValueを省略した場合、またはFG_RESET_FINEを指定した場合、力覚センサーが接続されているロボットがFine条件を満たすまで最大1.5秒待機し、力覚センサーのリセットを実行します。この指定でエラーになる場合は、iValueにFG_RESET_WAIT_VIBRATIONを指定するとエラーを回避できる可能性があります。
Fine条件とは、各関節に対する動作終了時の位置決め条件です。本プロパティーでのFineの判定は、常にロボット固有の値を使用します。FineステートメントやFineDistステートメントで指定した値は、この判定には使用されません。
iValueにFG_RESET_WAIT_VIBRATIONを指定した場合、外部の振動源による振動がおさまるまで待機し、力覚センサーのリセットを実行します。外部振動の状態によってリセットに時間がかかる場合があります。
振動がおさまるまでの最大の待機時間は通常2.5秒ですが、rValueTimeで指定可能です。また振動がおさまったと判定する閾値は、力(Fx,Fy,Fz)をrValueThreshFで、トルク(Tx,Ty,Tz)をrValueThreshTで指定可能です。rValueThreshFとrValueThreshTはピークtoピーク値です。ただし、判定する閾値を大きくすると、センサーのゼロ点が変動し、精度が劣化する場合があります。お客様の作業で許容できる範囲に調整して使用してください。
また、rValueTime, rValueThreshF, rValueThreshTは、iValue にFG_RESET_WAIT_VIBRATION を指定した場合のみ指定可能です。
注意
力覚センサーは、必ず外力のない状態でリセットしてください。
外力がある状態でリセットした場合、外力が加わった状態が“0”となります。そのためかかっていた外力がなくなった場合、実際には力が加わっていなくても力覚センサーは力を検出します。この状態で力制御機能を実行すると、ロボットが意図しない動作を行うことがあります。十分に注意してください。
使用例
センサーのリセットを実行する例です。
> FSet FS1.Reset
> FSet FS1.Reset, FG_RESET_FINE
> FSet FS1.Reset, FG_RESET_WAIT_VIBRATION
参照
フォースセンサーオブジェクトFS#