Speed
Go, Jump, Pulse命令などによるPTP動作の、速度設定と表示をします。
書式
(1) Speed 速度設定値 [, 退避速度, 接近速度]
(2) Speed
パラメーター
- 速度設定値
- 最大動作速度 (PTP動作)に対する割合 (1~100の整数、単位: %)を式または数値で指定します。
- 退避速度
- Jump命令時の退避動作の速度 (1~100の整数、単位: %)を、式または数値で指定します。省略可能です。Jumpコマンド時のみ設定可能です。
- 接近速度
- Jump命令時の接近動作の速度 (1~100の整数、単位: %)を、式または数値で指定します。省略可能です。Jumpコマンド時のみ設定可能です。
結果
パラメーターを省略すると、現在のSpeed設定値を表示します。
解説
Speed は、すべてのPTP動作命令について、速度を指定します。これにはGo, Jump, Pulseなどの動作命令に関する速度設定が含まれます。速度設定は、最大速度に対する割合 (%)を1~100の整数で指定します。"100"を指定すると、最大速度で動作します。
退避速度および接近速度は、Jumpコマンドのみに対して適用されます。省略すると、速度設定値が、退避速度と接近速度の設定値となります。
下記のいずれかの場合、Speed値は、初期化されます。
- コントローラー起動時
- Motor On実行
- SFree, SLock, Brake 実行
- Reset, Reset Error実行
- 停止ボタン, Quit All実行などによるタスクの終了
ローパワーモード時には、Speed設定値は、デフォルト値よりも低い値になります。コマンドウィンドウから、またはプログラム中で、それよりも高い値が入れられても、デフォルト値が設定されます。ハイパワーモード時には、動作速度は、Speedで設定された値になります。
より速い動作速度が必要な場合は、Power Highでハイパワーモードを設定し、安全扉を閉めます。安全扉が開いていると、Speed値は、デフォルト値に変更されます。
ローパワーモード時にSpeedが実行されると、メッセージが表示されます。下記の例では、ロボットがローパワーモードにあるので、Speedの設定値が "80"であっても、ロボットはデフォルト値 "5"で動作します。
> speed 80
> speed
Low Power Mode
80
80 80
>
参照
Accel, Go, Jump, Power, Pass, Pulse, SpeedS
Speed使用例
Speed は、コマンドウィンドウでも、プログラム中でも、用いることができます。下記に両方の場合の使用例を示します。
Function speedtst
Integer slow, fast, i
slow = 10
fast = 100
For i = 1 To 10
Speed slow
Go P0
Go P1
Speed fast
Go P0
Go P1
Next i
Fend
コマンドウィンドウから Speed値を設定する例です。
> Speed 100,100,50 'Z関節の降下速度を50%に設定
> Speed 50
> Speed
Low Power State: Speed is limited to 5
50
50 50
>