概要

ビジョンキャリブレーションを使用すると、カメラとロボットシステムとの位置関係をロボットコントローラーに登録し、画像処理で認識した物体のイメージ画像座標位置をロボット座標位置に変換することが可能となります。
ビジョンキャリブレーションは以下の手順で作成します。

  1. カメラ設置
  2. キャリブレーション用の画像処理シーケンス作成
  3. キャリブレーションウィザードによるキャリブレーションの作成
  4. ポイントティーチング
  5. キャリブレーション実行

キャリブレーションをより高精度に行うため、レンズ歪み、およびカメラチルト(作業平面とカメラ光軸のずれ)を補正することができます。
このレンズ歪み、およびカメラチルトを補正する場合、キャリブレーションは以下の手順で作成します。

  1. カメラ設置
  2. レンズ歪み、およびカメラチルト補正用の画像処理シーケンス作成
  3. レンズ歪み、およびカメラチルト補正実行
  4. キャリブレーション用の画像処理シーケンス作成
  5. キャリブレーションウィザードによるキャリブレーションの作成
  6. ポイントティーチング
  7. キャリブレーション実行

カメラを使用した追加キャリブレーション

  • 作業面に設置されたキャリブレーションプレートにローカル平面が検出できます。(垂直6軸型ロボットの第6アーム(J6)に設置された可動カメラのみ)
  • 水平多関節型(スカラ)ロボットの第4軸(J4)、または垂直6軸型ロボットの第6アーム(J6)に設置された可動カメラの、カメラ設置位置のツール座標が自動的に検出できます。また、水平多関節型(スカラ)ロボットの第2アーム(J2)に設置された可動カメラの、カメラ設置位置を増設アーム設定のパラメーターとして自動的に検出できます。
  • 上向き固定カメラを使って、ロボットのハンドに取りつけられたツールのツール座標が自動的に検出できます。

[ロボットマネージャー]の[ローカル設定], [ツール設定], [増設アーム設定]のタブを選択し、これらのキャリブレーションのウィザードが開始できます。また、カメラキャリブレーションウィザードから、これらのウィザードを実行することもできます。いずれの場合も、あらかじめ必要なビジョンシーケンスを作成しておく必要があります。

カメラを使ったローカル検出機能を使用するための構成

ハードウェア構成 カメラを使用したローカル検出機能

コンパクトビジョンCV2-SA, CV2-HA

(ファームウェアVer.3.2.0.3以降)

OK
PCビジョンPV1 OK

上記以外のビジョンキャリブレーション (カメラを使用したツール検出, 増設アーム検出を含む)は、どのハードウェア構成でも使用できます。
また、カメラを使った作業面のローカル検出機能を使用する場合、オプションのキャリブレーションプレートが必要です。
下表の仕様を参考に、作業面の広さに応じて適切なキャリブレーションプレートを選択してください。

キャリブレーションプレート

大 (CP01-L) 中 (CP01-M) 小 (CP01-S) 極小 (CP01-XS)
外形寸法 (横×縦(厚さ) [mm] 152×152×2 78×78×2 40×40×2 28×28×2
有効寸法 (横×縦) [mm] 128×128 64×64 32×32 21×21
ドットピッチ (横 / 縦) [mm] 4 2 1 0.5
ドット数 1089 (横33×縦33) 1849 (43×43)
材質 白色ガラス