カメラを使用したローカル検出
6軸ロボットを使用している場合、第6アーム(J6)に設置されたカメラを使用してローカル検出をすることが可能です。
ロボットマネージャーで[ローカル設定]のタブを選択し、ローカルウィザードを開始します。また、キャリブレーションウィザードの中でも開始できます。
作業面のローカル定義
作業面に置いたキャリブレーションプレートを可動カメラで検出して、作業面に平行なローカル座標を定義します。この機能は、6軸ロボットで第6アーム(J6)に設置された可動カメラを使用している場合に有効です。
Note: カメラを使用して作業面のローカル設定をするには、オプションのキャリブレーションプレートを使用します。ロボットをジョグして、カメラの光軸とキャリブレーションプレートとがおおよそ90°となるようにしてください。また、カメラのハードウェア構成により、カメラを使用したローカル設定機能が使用できない場合があります。以下を参照してください。
概要
カメラを使ったローカル座標の定義の機能は、ローカル設定ウィザードで実行できます。次のどちらかの方法で、ローカル設定ウィザードを開始します。
- ロボットマネージャーの[ローカル設定]タブを選択します。
[モバイルカメラを使用して、キャリブレーションプレートのローカルを検出]ボタンを選択します。
[ローカル設定ウィザード…]ボタンをクリックします。
- キャリブレーションウィザードのロボットローカルを選択するステップで、“0”以外のロボットローカル番号を選択すると、[ローカルウィザード…]ボタンが表示されます。このボタンをクリックします。
ローカル設定ウィザード開始後の手順を説明します。(選択項目により、画面内容が変わります。)
Step1: ローカル番号の選択
設定するローカル番号を選択します。
[次へ]ボタンをクリックします。
Step2: ビジョンコンポーネントの選択
以下の内容を設定します。
項目 | 内容 |
---|---|
カメラ | キャリブレーションに使用するカメラを選択します。カメラはJ6(第6アーム)に設置されている必要があります。 |
シーケンス | キャリブレーションプレートを検出するためのビジョンシーケンスを選択します。 |
カメラツール | キャリブレーション済みの可動カメラのツール番号を指定します。 “自動”を選択した場合は、カメラツールの検出が自動的に行われます。 |
キャリブレーションプレート | 使用しているキャリブレーションプレートのタイプを選択します。 |
ローカル基準点をティーチ | ローカル基準点をティーチすると、検出したローカル平面が、ティーチした点を通るように設定されます。ティーチしない場合は、ツール0を通るように設定されます。 この機能を有効にすると、エンドエフェクターがローカル平面に来るようにロボットをジョグ動作させ、ポイントをティーチングをする必要があります。 |
[次へ]ボタンをクリックします。
Step3: カメラポイントのティーチ
[ティーチ…]ボタンをクリックします。ロボットのジョグ画面が表示されます。
ロボットをジョグ動作し、キャリブレーションプレートの中央をカメラ視野の中央付近に移動させます。
カメラポイントが決まったところで、[ティーチ]ボタンをクリックします。次のステップに進みます。
Step4: ローカル基準点のティーチ
ローカル基準点をティーチする場合のみ、このステップが表示されます。
[ティーチ…]ボタンをクリックすると、ロボットのジョグ画面が表示されます。
エンドエフェクターがローカル平面に来るようにロボットをジョグ動作させます。
[ティーチ]ボタンをクリックすると、ポイントがティーチングされ、このステップに戻ります。
Step5: ビジョンローカルの定義を実行
必要に応じて以下の設定を変更してください。
必要に応じて以下の設定を変更します。
項目 | 内容 |
---|---|
ターゲットの許容量 | 画像上での誤差が、この許容量に収まることを目標に、検出が実行されるようになります。 |
最大移動距離 | アーム先端の移動距離の制限を設定します。“0”の場合は、制限しません。 |
最大の姿勢変化量 | 手先姿勢 (UVW)の最大変位角度 (°)です。“0”の場合は、制限しません。 |
LJMモード | SPEL+のLJM関数で使われている値を指定します。LJMモードは手首部の意図しない回転を防止するためにポイントデータの姿勢フラグを適切に制御します。“0”の場合は、LJMを使用しません。 |
ロボットスピード | ロボットの速度を設定します。 精密なローカル設定を行うためには、小さな値を設定します。 |
ロボット加速度 | ロボットの加速度を設定します。 精密なローカル設定を行うためには、小さな値を設定します。 |
[実行]ボタンをクリックします。検出が完了すると、結果が表示されます。結果を確認してください。
[完了]ボタンをクリックすると、指定したローカル番号に結果が設定されます。
キーポイント
キャリブレーションプレートの認識やターゲットの検出結果に基づいて、自動的にロボットが動作します。ロボットと周辺装置の干渉に注意してください。またローカル検出中のエラーを回避するため、各関節が伸びる特異点近傍姿勢を避けて使用してください。