脱力オブジェクト

脱力オブジェクトは、指定方向の力が“0”になるような位置にロボットを移動させるフォースガイドオブジェクトです。

押付けオブジェクトなどによる押し付け後の安全な押し付け状態の解除や、組み立て中に加わった不要な力の除去などに使用します。またハンド動作と組み合わせることで倣い把持を行うことができます。ワーク寸法やワーク位置などに誤差がある場合でも、ワークに不要な力をかけずに安定して把持することができます。
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上図は、脱力オブジェクトによる動作のイメージです。接触して赤い矢印で示すように押し付けていた状態から、力のかかっていない位置になるように、白い矢印で示すロボットが受ける力の方向に移動します。
脱力オブジェクトは、指定時間内に終了条件を満たしたとき成功となります。脱力オブジェクトは、力とI/Oに関する終了条件が使用できます。

各終了条件は、ForceCheckEnabled, IOCheckEnabledで使用するかしないかを設定します。1つも終了条件を設定しない場合は、常に成功となります。また複数の終了条件を設定した場合、EndCheckOperatorで終了条件の組み合わせ方をANDとORから選択できます。
各条件は、以下の通りです。

終了条件
成功条件
力に関する終了条件 Timeoutの指定時間内に、以下の全てをHoldTimeThreshで指定した時間の間、満たし続けること

Fx, Fy, Fz の内ControlModeでFollowに指定した軸:

±FollowCheckTolFの範囲に入ること

Tx, Ty, Tz の内ControlModeでFollowに指定した軸:

±FollowCheckTolTの範囲に入ること

I/Oに関する終了条件 Timeoutの指定時間内に、IOCheckInputBitで指定した入力ビットがIOCheckInputStatusで指定した状態になること