Weight
PTP動作時の、速度, 加減速度を補正するためのパラメーター設定と表示をします。
書式
Weight [ハンド質量 [, {アーム長さ | S | T }]]
Weight
パラメーター
- ハンド質量
- アームにかかるハンドの質量を指定します。 (単位: kg 小数点以下3桁)省略可能 (ハンド質量のみを省略することは不可能)です。
- アーム長さ
- 水平多関節型ロボット (RSシリーズを含む)のみ有効です。第2関節中心から、第3関節中心までを指定します。 (単位: mm) 省略可能です。
- S
- 付加軸S関節に対する負荷質量を指定します。 (単位: kg 小数点以下3桁)
- T
- 付加軸T関節に対する負荷質量を指定します。 (単位: kg 小数点以下3桁)
結果
パラメーターを省略すると、現在のWeight設定値を表示します。
[アーム長さ]を省略すると、入力された [ハンド質量]が設定され、デフォルト値の [アーム長さ]が設定されます。
[ハンド質量]のみを省略することはできません。
解説
PTP動作における最大加減速度を演算するためのパラメーターを指定します。Weight命令では、ハンドとワークの質量を設定します。アーム長指定は、水平多関節型ロボット (RSシリーズを含む)の場合のみ必要となります。これは、第2関節中心から第3関節中心までの距離です。水平多関節型ロボット (RSシリーズを含む)以外では無効になります。ロボットに付加軸が設定されている場合、S, Tパラメーターを使って付加軸が持つ負荷質量を個別に設定する必要があります。
設定した値から計算される等価質量が最大可搬質量を超えると、エラーになります。
"負荷, イナーシャ, 偏心/オフセット測定ユーティリティ"による設定も可能です。
詳細は、以下のマニュアルに記載しています。
"Epson RC+ ユーザーズガイド - 負荷, イナーシャ, 偏心/オフセット測定ユーティリティ"
起こりやすいエラー
最大許容負荷質量をこえた場合
設定した値から計算される等価質量が最大許容負荷質量を超えると、エラーになります。
マニピュレーターアームへの損傷
Weightのハンド質量を、実際の質量からあまりにかけ離れて軽い値で設定すると、過剰な加速値および減速値が設定され、マニピュレーターに損傷を与えることがありますので注意してください。
注意
Weight の設定値は、電源オフでも変更されません
Weightの設定値は、一度設定するとコントローラーに記憶されます。電源をオフしても変更されません。
何も設定しない場合は、前回設定された値のままになります。
ハンドについては、以下のマニュアルを参照してください。
"Hand機能"
Weight使用例
コマンドウィンドウからWeight 命令で現在の設定値を表示させる例です。
> weight
2.000, 200.000
>
Weight命令でハンドの質量 (3 kg)を設定する例です。
Weight 3.0
Weight命令で付加軸Sの負荷質量 (30 kg)を設定する例です。
Weight 30.0, S