安全位置監視(SLP)の設定

安全位置監視(SLP)機能を使用するための設定を行います。 以下の項目を設定してください。

  • ロボット監視範囲
  • 監視位置

キーポイント


  • SLP_A, SLP_B, SLP_Cは、安全入力に割り当てた場合のみ、編集できます。

  • 監視位置への進入を防ぐ制御は行いません。必要に応じて以下の設定を行ってください。

    • 監視位置への進⼊を防ぐために、動作許容エリア (XYLim) を設定する。
    • 監視位置近傍に、停⽌距離を考慮した進⼊検出エリア (Box)、または進⼊検出平⾯ (Plane) を設定し、進⼊検出時に適切な制御を⾏う。
      動作許容エリア (XYLim), 進⼊検出エリア (Box), 進⼊検出平⾯ (Plane) については、以下のマニュアルを参照してください。

    "Epson RC+ ユーザーズガイド", "SPEL+ランゲージリファレンス"

  • スカラ型マニピュレーターの場合、J3軸の監視半径は、ハンド (エンドエフェクター) を包含する値を設定してください。この値により、ハンドの監視位置への進入を判定します。

  • 6軸型マニピュレーターの場合、J6軸の監視半径は、ハンド (エンドエフェクター) を包含する値を設定してください。この値により、ハンドの監視位置への進入を判定します。

No 名称 機能 備考
1. ロボット監視範囲 各関節に対する安全監視半径[mm]を設定します。
1.1 J2 J2軸の監視半径の設定 -
1.2 J3 J3軸の監視半径の設定 -
1.3 J5 J5軸の監視半径の設定 6軸ロボットのみ設定できます。
1.4 J6 J6軸の監視半径の設定 6軸ロボットのみ設定できます。
2 SLP_A SLP_Aに関する設定 -
3 SLP_B SLP_Bに関する設定 -
4 SLP_C SLP_Cに関する設定 -
No 名称 機能 備考
A XY平面設定 XY平面の監視を設定 -
A.1 設定有効 XY平面の監視実施の有無設定 -
A.2 範囲選択

設定範囲の選択

- 壁

- 制限領域

「A.1 設定有効」が有効の場合のみ設定できます。
B XY平面範囲有効 各XY方向の監視実施の有無設定 「A.1 設定有効」が有効の場合のみ設定できます。
B.1 X1 X1方向の監視実施の有無設定

壁を選択した時のみ、設定できます。

必ず、1か所は有効にしてください。

B.2 X2 X2方向の監視実施の有無設定
B.3 Y1 Y1方向の監視実施の有無設定
B.4 Y2 Y2方向の監視実施の有無設定
C XY平面範囲入力 XY方向の監視範囲の設定 「A.1 設定有効」が有効の場合のみ設定できます。
C.1 X1 X1方向の範囲設定 X1 < X2となるように設定してください。
C.2 X2 X2方向の範囲設定
C.3 Y1 Y1方向の範囲設定
C.4 Y2 Y2方向の範囲設定
D Z方向設定 Z⽅向の監視を設定
D.1 設定有効 Z方向の監視実施の有無設定 Z⽅向は、壁 (床、または天井) のみ設定できます。
E Z方向範囲有効 Z方向の監視実施の有無設定 「D.1 設定有効」が有効の場合のみ設定できます。
E.1 Z1 Z1方向の監視実施の有無設定
E.2 Z2 Z2方向の監視実施の有無設定
F Z方向範囲入力 Z方向の監視範囲の設定
F.1 Z1 Z1方向の範囲設定 ロボット位置より⼩さな値に設定してください。
F.2 Z2 Z2方向の範囲設定

「壁」と「制限領域」の違いについて


  • ロボットの動作領域の上下限値を設定し、設定した領域の内側から外側へ、ロボットが超えた場合に、安全トルクOFF(STO)を実行し、ロボットを停止します。安全機能による停止時のロボットコントローラーの状態・表示・通知については、以下を参照してください。

    ロボットコントローラー安全機能使用時の注意

    監視範囲は、停止距離を考慮して設定してください。停止距離は、以下のマニュアルを参照してください。
    "マニピュレーターマニュアル - Appendix B: 非常停止時の停止時間と停止距離, Appendix C: 安全扉開時の停止時間と停止距離"
    使用例: 安全防護柵への衝突防止
    以下を参照してください。
    スカラ型マニピュレーターの監視位置
    6軸型マニピュレーターの監視位置
    スカラ型マニピュレーターは、XY平⾯の制限範囲を指定できる (a)から (o)の15パターンが、壁に該当します。
    6軸型マニピュレーターは、XY平⾯の制限範囲に、Z⽅向の監視位置 (q)から (s)の3パターンを加えた18パターンが、壁に該当します。

  • 制限領域
    ロボットの動作領域内に進入禁止領域を設定し、設定した領域の外側から内側に、ロボットが進入した場合に、安全トルクOFF(STO)を実行し、ロボットを停止します。安全機能による停止時のロボットコントローラーの状態・表示・通知については、以下を参照してください。

    ロボットコントローラー安全機能使用時の注意

    監視位置は、停止距離を考慮して設定してください。停止距離は、以下のマニュアルを参照してください。
    "マニピュレーターマニュアル - Appendix B: 非常停止時の停止時間と停止距離, Appendix C: 安全扉開時の停止時間と停止距離"
    使用例: ロボットの近くにある構造物への衝突防止
    以下を参照してください。
    スカラ型マニピュレーターの監視位置
    6軸型マニピュレーターの監視位置
    パターン (p)が、制限領域に該当します。