AngleMaxIncrement プロパティー
適用
ビジョンオブジェクト: Correlation
解説
AngleMaxIncrementプロパティーは、角度検出付きサーチを実行するCorrelation(相関)モデルの登録のための角度最大増加量を設定します。モデル登録をする時、システムは自動的に角度増加量を選択します。しかしAngleMaxIncrementプロパティーを設定すると、自動的に選択された角度増加量と設定値を比較し、小さい方の角度増加量が使用されるようになります。
用法
VGet Sequence.Object.AngleMaxIncrement, var
VSet Sequence.Object.AngleMaxIncrement, value
- Sequence
- シーケンス名かシーケンス名を示す文字列変数
- Object
- オブジェクト名かオブジェクト名を示す文字列変数。オブジェクトは指定されたシーケンスに存在していなければなりません。
- var
- プロパティーの値を示す実数変数
- value
- プロパティーの新しい値を示す実数または式
値
1から10 (度)の実数
デフォルト: 5
詳細説明
Correlation(相関)サーチで角度検出付きサーチを正確に行うためには、下記の手順で行ってください。
まず、AngleEnableプロパティーを"True"に設定します。そしてAngleMaxIncrementおよびAngleRangeの各プロパティーが正確に設定されていることを確認して、Correlationモデルを再度登録してください。
Correlationモデルを登録した後にAngleMaxIncrementプロパティーの値を変更してCorrelationオブジェクトを検出しようとしても、新しい角度増加量による検出は行われません。AngleMaxIncrementプロパティーの値を変更した場合、モデルの再登録が必要になります。
角度を正確に計測したい場合は、AngleMaxIncrementプロパティーに、必要とする角度精度に対応する増加量を設定しなければなりません。角度増加量を小さく設定すると、それだけモデルに必要なメモリー容量は大きくなり、検索速度は遅くなりますので注意してください。
角度検出付きCorrelationサーチは、回転パーツの検出を行うことができますが、その検出時間はかなり長くなります。そのため、角度検出付きCorrelationサーチは、回転角度が少ないパーツの検出に適しているといえます。一方、Geometric(幾何)サーチは大きな回転検出を含むパターンサーチに適したオブジェクトになります。回転角が大きいことが想定できる場合は、Geometric(幾何)サーチの使用をご検討ください。
また、Polarオブジェクトは、一般的に検出時間が非常に短いため、Correlationオブジェクトと組み合わせることで、正確かつ短時間のサーチを行うことが可能です。(詳細については、CorrelationサーチまたはPolarサーチの項を参照してください。)
参照
Angle リザルト, AngleEnable プロパティー, AngleRange プロパティー, Correlationオブジェクト, Geometricオブジェクト