AngleRange プロパティー
適用
ビジョンオブジェクト: Correlation、Geometric
解説
回転検出範囲を指定します。
用法
VGet Sequence.Object.AngleRange, var
VSet Sequence.Object.AngleRange, value
- Sequence
- シーケンス名かシーケンス名を示す文字列変数
- Object
- オブジェクト名かオブジェクト名を示す文字列変数。オブジェクトは指定されたシーケンスに存在していなければなりません。
- var
- プロパティーの値を示す実数変数
- value
- プロパティーの新しい値を示す実数または式
値
- Correlation:
- PCビジョンの場合: 0~180(度)の実数
- コンパクトビジョンの場合: 0~45(度)の実数
- デフォルト: 10
- Geometric:
- 0~180(度)の実数
- デフォルト: 180
詳細説明
Correlation(相関)サーチで角度検出付きサーチを正確に行うためには、下記の手順で行ってください。
まず、AngleEnableプロパティーを"True"に設定します。そしてAngleMaxIncrement およびAngleRangeの各プロパティーが正確であることを確認してCorrelationモデルを再度登録してください。Correlationモデルを登録してから新しいAngleRange プロパティー値を設定してCorrelationオブジェクトを実行しようとしても、新しい登録範囲でサーチが行われません。
Geometricサーチで角度付きサーチを正確に行うためには、下記の手順で行ってください。
まず、AngleEnableプロパティーを"True"に設定します。そしてAngleStartおよびAngleRangeの各プロパティーが正確であることを確認してGeometricモデルを再度登録してください。
AngleRangeプロパティーは、モデル登録前に設定されていなければなりません。この値は、一連の回転モデルの登録範囲を指定します。例えば、AngleRange プロパティーが"5"に設定されていると、モデル登録時に、一連のモデルは、現在位置から±5度の角度で登録されます。これらのモデルは、登録後、角度検出付きCorrelationサーチで用いられます。
角度検出付きCorrelationサーチは、回転パーツの検出を行うことができますが、その検出時間はかなり長くなります。そのため、角度検出付きCorrelationサーチは、回転角度が少ないパーツの検出に適しているといえます。一方、Geometric(幾何)サーチは大きな回転検出を含むパターンサーチに適したオブジェクトになります。回転角が大きいことが想定できる場合は、Geometric(幾何)サーチの使用をご検討ください。
また、Polarオブジェクトは、一般的に検出時間が非常に短いため、Correlationオブジェクトと組み合わせることで、正確かつ短時間のサーチを行うことが可能です。(詳細については、Vision GuideのCorrelationサーチまたはPolarサーチの項を参照してください。)
設定値は、できるだけ低い値を設定してください。大きな値を設定すると、検出時間が延びると共に、誤検出の原因となります。
参照
Angle リザルト, AngleEnable プロパティー, AngleMaxIncrement プロパティー, Correlationオブジェクト, Geometricオブジェクト