Hofs
エンコーダー原点からソフトウェア原点への補正パルスの設定と表示をします。
書式
(1) Hofs 第1関節設定値, 第2関節設定値, 第3関節設定値, 第4関節設定値 [, 第5関節設定値, 第6関節設定値] [, 第7関節設定値] [, 第8関節設定値, 第9関節設定値]
(2) Hofs
パラメーター
- 第1関節設定値
- 第1関節補正パルス値 (整数)を、式または数値で指定します。
- 第2関節設定値
- 第2関節補正パルス値 (整数)を、式または数値で指定します。
- 第3関節設定値
- 第3関節補正パルス値 (整数)を、式または数値で指定します。
- 第4関節設定値
- 第4関節補正パルス値 (整数)を、式または数値で指定します。
- 第5関節設定値
- 垂直6軸型ロボット (Nシリーズを含む)用のパラメーターです。第5関節補正パルス値 (整数)を、式または数値で指定します。
- 第6関節設定値
- 垂直6軸型ロボット (Nシリーズを含む)用のパラメーターです。第6関節補正パルス値 (整数)を、式または数値で指定します。
- 第7関節設定値
- ジョイント型7軸ロボット用のパラメーターです。第7関節補正パルス値 (整数)を、式または数値で指定します。
- 第8関節設定値
- 付加軸S関節用のパラメーターです。第8関節 (付加軸S)補正パルス値 (整数)を、式または数値で指定します。
- 第9関節設定値
- 付加軸T関節用のパラメーターです。第9関節 (付加軸T)補正パルス値 (整数)を、式または数値で指定します。
戻り値
パラメーターの指定がないときは、現在のHofs設定値を表示します。
解説
Hofsは、原点補正パルス値を表示または設定します。Hofsは、エンコーダー原点 (Z相)からメカ原点までのオフセット値を設定します。
ロボット動作制御は、各関節に搭載されたエンコーダーの原点に基づいていますが、エンコーダー原点がロボットのメカ原点と必ずしも一致するわけではありません。そこで、メカ原点と一致するエンコーダーの位置をソフトウェア上の原点とするために、Hofsにより補正パルス量を設定します。
注意
Hofs値は、必要な時以外、絶対に変更しないでください
Hofs値は工場出荷時に精密に設定されています。不必要にこの値を変更すると、位置決めエラーや思わぬ動作の原因になり危険です。必要な時以外は、Hofs値を絶対に変更しないようにしてください。
JointAccuracyのリセット(関節精度補正対応機種のみ)
関節精度補正対応機種では、Hofsにより原点補正パルス値の設定を行うと、変更があった関節に対しては、JointAccuracyで設定した関節精度補正の補正値が"0"にリセットされます。JointAccuracyで設定した補正値をリセットしたくない場合は、HofsJointAccuracyを使用してください。
Hofs値を自動的に演算するには
Hofs値を自動的に演算するためには、アームをキャリブレーションしたい位置まで動かし、Calibを実行します。そうすると、CalPlsパルス値およびキャリブレーション位置パルス値に基づき、コントローラーが自動的にHofs値を演算します。
Hofsの保存と復元
Hofsは、[システム設定]メニュー-[システム設定]ダイアログ-[ロボット]-[キャリブレーション]にある[保存]および[読み込み]を使って保存および復元することができます。
本コマンド実行後は、安全機能マネージャーを起動してください (Safety基板を搭載したコントローラーのみ)
Safety基板を搭載したコントローラーでは、コントローラーのHofs値と安全機能を実現するSafety基板のHofs値が一致する必要があります。
本コマンドを実行すると、コントローラーのHofs値のみが変更され、Safety基板設定と差異が生じるため、ワーニングが発生します。
このため、本コマンド実行後は、Safety基板設定を更新するために、安全機能マネージャーを起動してください。
詳細は、以下のマニュアルを参照してください。
"ロボットコントローラー 安全機能マニュアル"
参照
Calib, CalPls, JointAccuracy, HofsJointAccuracy, Home, Hordr, MCal, SysConfig
Hofs使用例
下記は、モニターウィンドウでの簡単な使用例です。第1関節原点補正値を-545に、第2関節原点補正値を514に、第3関節と第4関節の原点補正値を0に設定し、その後、現在の原点補正値を表示します。
> hofs -545, 514, 0, 0
> hofs
-545, 514, 0, 0
>