ソフト軸制限の使用例

ソフト軸制限の使用例を、ロボットがスカラ型マニピュレーターである場合を一例に、説明します。6軸型マニピュレーターの場合も同様の⼿順で設定できます。本使用例では、J1軸を動かし、制限範囲外に移動させると、非常停止になることを確認します。

設定方法
以下の手順で、安全機能パラメーターの設定を行います。

1.Epson RC+ の[セットアップ]-[システム設定]-[コントローラー]-[安全機能]から、安全機能マネージャーを起動します。

  1. ソフト軸制限で設定する各関節[J1]~[J4]の制限範囲値を、以下のように入力します。
    最小[pulse]
    J1:-1100000, J2:-2200000, J3:-1500000, J4:-1000000
    最大[pulse]
    J1:4400000, J2:2200000, J3:0, J4:1000000

  2. 設定を適用します。

動作確認方法
以下の手順で、動作を確認します。

  1. Epson RC+ の[ツール]-[ロボットマネージャー]-[ジョグ&ティーチ]で、J1軸を動かし、制限範囲外に移動させます。

  2. 非常停止が発生し、ロボット動作が停止することを確認します。

復帰方法
以下の2つの方法で、非常停止状態、またはエラー状態からの復帰が可能です。

  • モーターブレーキ解除を使用する方法
  • ティーチペンダントを使用する方法

安全機能の詳細は、以下を参照してください。
ロボットコントローラー安全機能使用時の注意

モーターブレーキ解除を使用する方法

スカラ型マニピュレーターの復帰方法

  1. モーターブレーキを解除します。
    EPSON RC+ 7.0: EPSON RC+ の[コントロールパネル]-[Free Joints]の[Free All]ボタンをクリックします。
    Epson RC+ 8.0: Epson RC+ の[ジョグ&ティーチ]-[Free Joints]タブから、[全軸非励磁]ボタンをクリックします。

  2. ロボットを手で動かし、動作範囲内に移動させます。

  3. リセット操作を行います。
    EPSON RC+ 7.0: EPSON RC+ の[ロボットマネージャー]-[コントロールパネル]から、[Reset]ボタンをクリックします。
    Epson RC+ 8.0: Epson RC+ の[ロボットマネージャー]から、[Reset]ボタンをクリックします。

  4. 非常停止状態、またはエラー状態がリセットできることを確認します。
    安全機能の詳細は、以下を参照してください。
    ロボットコントローラー安全機能使用時の注意

6軸型マニピュレーターの復帰⽅法

ブレーキ解除ユニット(オプション)、またはソフトウェアのBrakeコマンドを使⽤する⽅法があります。詳細は、以下のマニュアルを参照してください。
"マニピュレーターマニュアル ‒ 安全について - 電磁ブレーキ作動状態からのアームの動作⽅法"

ティーチペンダントを使用する方法

  1. ロボットコントローラーにティーチペンダントを取り付け、TEACHモードに設定します。

注意


TEACHモード時は、ソフト軸制限が無効になります。ロボットの動作に注意してください。

  1. ティーチペンダントを操作し、ロボットを動作範囲内に移動させます。

  2. AUTOモードに変更し、リセット操作を行います。