ダイレクトティーチ

注意


力覚センサー, 座標変換, 重力補償の設定を誤った状態でダイレクトティーチを実行すると、意図しない動作を行うことがあります。十分に注意して設定し、動作確認を行ってからダイレクトティーチを実行してください。

設定や動作確認についての詳細は、以下のマニュアルを参照してください。

“Epson RC+ オプション Force Guide”

キーポイント


Force Guideがセットアップされている場合、この機能は有効になります。

Force Guideの使用方法については、以下のマニュアルを参照してください。

“Epson RC+ オプション Force Guide”

[ダイレクトティーチ]画面では、ダイレクトティーチングを行います。
[ダイレクトティーチ]画面を表示するには、モード切替キースイッチを “TEACH/T1”へ切り替え、メニューから、[ダイレクトティーチ]をタップします。

c: ツールボタンをタップすると[コマンドウィンドウ], [フォースモニター],[I/Oモニター]の各画面が表示されます。
表示される画面の詳細は、以下を参照してください。
ツール

Local, Tool, Armの変更

ティーチングを行う座標系を、ユーザーがあらかじめ定義した座標系から選択できます。
ロボットパラメーター

項目 解説
Local

定義されているローカル座標系

0は、Base座標系と同じです。

Tool 定義されているツール座標系
Arm

増設アームとして定義されているアーム座標系

次のロボットで選択が可能です。

- 直角座標型ロボット

- スカラロボット

フォース設定

[フォース設定]画面では、ダイレクトティーチをするための設定を行います。

[マスプロパティー]

マスプロパティーオブジェクトを選択します。 マスプロパティーオブジェクトはEpson RC+の[Mass設定]パネルで設定できます。詳細は、以下のマニュアルを参照してください。

“Epson RC+ オプション Force Guide”

[モード] モードを選択します。
[動作方向] 動作方向を選択します。
[硬さ] 硬さを選択します。
[センサーリセット]ボタン 力覚センサーをリセットします。弊社の力覚センサーは、ドリフト特性を持っています。そのため時間が経過すると、ドリフト誤差によりダイレクトティーチ実行時に力を加えていなくても移動することがあります。センサーのドリフト誤差が溜まってきた場合、[センサーリセット]ボタンを押してセンサーをリセットします。10分以上リセットしていない状態で、ダイレクトティーチを実行すると、エラーになります。
[ダイレクトティーチ開始]ボタン

ダイレクトティーチを開始します。

1. [ダイレクトティーチ開始]ボタンをタップします。確認画面が表示されます。

2. イネーブルスイッチをオンにしたまま[OK]ボタンをタップします。イネーブルスイッチを押し続けている間、実行します。イネーブルスイッチをオフすると動作を中止します。

注意


  • 使用するマスプロパティーオブジェクトが誤った状態で、ダイレクトティーチを実行すると、意図しない動作を行うことがあります。十分に注意して設定したあと、ダイレクトティーチを実行してください。
  • 力覚センサーは、必ず外力のない状態でリセットしてください。外力がある状態で力覚センサーをリセットした場合、外力が加わった状態が“0”となります。そのため、かかっていた外力がなくなったとき、実際には力が加わっていなくても力覚センサーは力を検出します。この状態でダイレクトティーチを実行すると、ロボットが意図しない動作を行うことがあります。十分に注意してください。
  • 使用するモードや、動作方向を誤った状態で、ダイレクトティーチを実行すると意図しない動作を行うことがあります。十分に注意して設定してからダイレクトティーチを実行してください。
  • 力覚センサーに力を加えるときは、力覚センサーより先端にあるハンドやワークに力を加えてください。ロボットのアームや、力覚センサー本体に力を加えても、力覚センサーは、力を検出できないため、ロボットが意図しない動作をする場合があります。注意してください。
  • ロボットを動作させるときは、ハンドやワークの位置だけでなく、ロボットのアームの動きにも注意してください。特に特異姿勢に近い場所では、アームが大きく動く場合があります。注意してください。

ロボット位置の登録

現在のロボット位置を登録します。
ロボット位置の登録についての詳細は、以下を参照してください。
ジョグ&ティーチ

現在位置

ロボット3D表示

[現在位置]画面では、ロボットの3D表示や現在位置情報の表示を行います。
[現在位置]画面を表示するには、[現在位置]タブをタップします。

ロボットが3D表示されます。
ロボット表示と同じ画面に座標軸とポイントが表示されます。ロボットの姿勢や動作を、様々な視点から確認できます。

ロボット表示:
ロボットは、現在選択されている1台が表示されます。ロボットを変更すると、表示も変更されます。

座標系表示:
座標系を表示する場合は、[Local]ボタン, [Tool]ボタン, [ECP]ボタンから表示させたい座標系をタップし、座標番号を選択します。複数選択も可能です。
座標系の表示は、以下の通りです。

  • X軸: 緑
  • Y軸: 青
  • Z軸: 赤

ポイント表示:
ポイントを表示する場合は、[ポイント]ボタンをタップし、現在のポイントファイルからポイント番号を選択します。複数選択も可能です。3D表示上にポイントを表す点が表示されます。

視野の操作:

  • 画面の拡大, 縮小: ピンチアウトで拡大、ピンチインで縮小します。
  • 視点の回転: 1本の指でスワイプします。
  • 視野のスクロール: 2本の指でスワイプします。
  • 視点を初期値に戻す: ロングタップでメニューを表示し、[視点位置をリセット]ボタンを選択します。

メニュー:
ロングタップでメニューを表示します。

  • ズーム量 (大): 拡大、縮小のズーム量を大にします。
  • ズーム量 (小): 拡大、縮小のズーム量を小にします。
  • 視点位置をリセット: 視点を初期値に戻します。

現在位置

ロボットの現在位置を表示します。現在位置を表示する方法は3つあります。
ロボットの種類によっては、選択できない表示方法があります。

項目 解説
World 現在の位置と選択した、ローカル座標系のツール姿勢
Joint 各関節の、現在の関節座標
Pulse 各関節の、現在のパルス数

現在のアーム姿勢

ロボットの現在のアーム姿勢を表示します。
姿勢を表すフラグは、ロボットの種類によって異なります。

ポイントデータ

[ポイントデータ]画面では、ポイントファイルのポイントデータを編集します。
[ポイントデータ]画面を表示するには、[ポイントデータ]タブをタップします。

ポイントファイルで選択されたポイントファイルのデータ一覧が表示されます。

ポイントデータの値を変更する

  1. 変更したい値のセルをダブルタップします。
  2. 値を入力します。

ポイントデータの値をコピーし、別のセルに貼りつけることも可能です。セルを選択中に入力テキスト部分をロングタップすると、コピーなどのメニューが表示されます。
行の選択は、チェックボックスをチェックします。複数選択も可能です。
スクロールする場合は表を上下にフリックしてください。

項目 解説
保存 変更をロボットシステムに保存します。
切り取り 選択した行のデータを切り取ります。
コピー 選択した行のデータをコピーします。
貼り付け

チェックのある行に、コピー、または切り取ったデータを貼りつけます。データは上書きされます。

複数行のコピー、または切り取ったデータがある場合は、チェックのある行から続いた下の行へ貼りつけられます。

行削除

選択した行のポイントデータを削除します。

複数行を選択しているときは、複数のポイントデータを削除します。削除後のポイント番号は、空き番号となります。

全て削除

全データを削除します。

空のファイルになります。

検索 ラベル名でポイントデータ内を検索します。
元に戻す 変更を元に戻します。最後に保存したときの状態に戻ります。
ティーチ 現在のロボット位置を登録します。
動作命令実行 GoやMoveなどの動作コマンドの実行を行います。

動作命令実行

[動作命令実行]画面では、GoやMoveなどの動作コマンドの実行を行います。
[動作命令実行]画面を表示するには、[動作命令実行]タブをタップします。

動作コマンドを実行する

  1. コマンド名と引数を選択し、[実行]ボタンをタップします。確認画面が表示されます。
  2. イネーブルスイッチをオンにしたまま[Exe]キーを押します。押し続けている間コマンドを実行します。イネーブルスイッチと[Exe]キーのどちらか、または両方を離すと動作を中止します。

コントロールパネル

[コントロールパネル]画面では、フリージョイントや原点復帰などの基本的なロボット操作を行います。
[コントロールパネル]画面を表示するには、 [コントロールパネル]タブをタップします。

Free Joints

各関節の非フリージョイント状態、フリージョイント状態の設定をします。
スカラロボットをダイレクトティーチするときは、関節をフリージョイント状態にします。
垂直6軸型ロボットでは、設定できません。

各ボタンの機能を説明します。

[J*] 各関節のトグルスイッチをオンにすると、フリージョイント状態になります。スイッチをオフにすると非フリージョイント状態になります。
[ Free All ] すべての関節をフリージョイント状態にします。
[ Lock All ] すべての関節を非フリージョイント状態にします。

コマンドボタン

選択しているロボットの種類により、表示されるボタンが異なります。
各ボタンの機能を説明します。

[Home] HomeSetコマンドで指定した位置にロボットを移動します。確認画面が表示されている状態で、イネーブルスイッチをオンしたまま[Exe]キーを押すと実行します。
[Pulse0] 各関節を0パルス位置に移動します。確認画面が表示されている状態で、イネーブルスイッチをオンしたまま[Exe]キーを押すと実行します。
[MCal] 原点復帰 (メカ原点の検出)を行います。確認画面が表示されている状態で、イネーブルスイッチをオンしたまま[Exe]キーを押すと実行します。