発展課題
次の操作を実際に行ってみましょう。
- 「コネクター挿入時の力が条件を満たす」という条件だけで動作を終了する場合、挿入途中で引っかかり、奥まで入らない可能性があります。
対策として、位置条件を追加します。
下記のように[Press01(押付け)]プロパティーを変更し、実行してみましょう。
前回 (参考: ソフトウェア編 押付けオブジェクト ) との違いを確認してみましょう。
項目 | 設定値 | 説明 |
---|---|---|
EndCheckOperator | AND | 力, 位置, I/Oに関する終了条件として、両方(AND)の条件とします。 |
PosCheckEnabled | True | 位置に関する終了条件を有効にします。 |
PosCheckType | Relative Plane | 位置に関する終了条件の種類です。 開始位置からの相対距離移動したことを条件とします。 |
PlaneNumber | 2 | 位置の終了条件としてPlane番号2を上書きして使います。 |
PlaneRelativeOrg | Tool | 平面の原点位置までのオフセット量を、ツール座標系方向を基準に表現します。 |
PlaneRelativeX | -10 | 現在位置から平面の原点位置までの各方向のオフセット量を設定します。 ツール座標基準でX方向へ-10mmシフトした位置です。 |
PlaneRelativeY | 0 | |
PlaneRelativeZ | 0 | |
PlaneRelativeOrient | Tool | 平面方向の基準とする座標系を設定します。 ツール座標を使います。 |
PlaneAxes | YZ | 平面方向をツール座標のYZ平面と平行に設定します。 通常、動作方向に垂直な平面の方向を設定します。 |
シミュレーターで、[Plane]の設定を確認してみましょう。
USBコネクターの接触部中央にツール設定をおこない、本チュートリアルを実行してみましょう。
このとき観測される力とトルクの値は、ツール位置を基準として表示されます。
USBコネクターの左端や右端が接触した場合にも、その正負から、把持の偏り具合を推定できます。動作速度を速くしてみましょう。
以下のプロパティーが速度に影響します。
- [PressForce] を大きくする。(ただし、コネクターは、仕様として挿入する力が決まっています。その範囲内とします。)
- [Firmness]を小さくする。
- 探り動作のうち、退避や別の探り位置への移動時間に影響する、[SpeedS]や[AccelS]を大きくする。
これで、「USBコネクター挿入」のチュートリアルは終了です。