SPEL+ コマンドの実行制限

I/O操作命令 (On, Off, SW, Ctr など)

オプション基板を含めてすべてのI/Oが使用できます。I/Oの操作は、PCのメモリー上の操作 (仮想I/Oモード)となります。Epson RC+のI/Oモニター画面からI/O入力の状態を変更することができます。また、SetSw命令やSetIn命令でSPEL+ プログラムからI/O入力の状態を変更することができます。

キーポイント


On/Off命令の非同期指定を行っても、指定の時間後にI/Oの状態は変化しません。Ctr関数は、常に "0"を返します。

イーサーネット, RS-232C通信命令 (Print #, Input #, OpenCom, OpenNet など)

イーサーネットは、全16ポートが使用できます。ただし、イーサーネットポートを使用する場合は、TCP/IPポートのIPアドレス設定が必要になります。

コントローラーのRS-232Cは、オプションRS-232C基板を含めて全8ポートが使用できます。

注意:

RC800, RC700, RC90シリーズコントローラーは、標準ポート, オプションRS-232Cポートを含めて、5ポートまでとなります。Tシリーズ, VTシリーズマニピュレーターは、コントローラーのRS-232Cポートはありません。仮想コントローラーで作成したプロジェクトをコントローラーで使用する場合は、ポート数に注意してください。また、RC800シリーズ (の一部)は、オプション基板非対応です。

デフォルトでは、イーサーネット, RS-232C通信命令では、実際の通信は行われません。

実際のイーサーネット, RS-232Cポートを使用する場合は、(3)に示す設定を行ってください。

Print # などで出力したデータは、通信出力ファイルに保存されます。Input # などの入力では数値データは0、文字列データは空の値が返ります。ただし、通信応答ファイルを作成した場合、ファイルの内容にしたがった値が返ります。

通信出力ファイル

OpenCom、またはOpenNet 命令が呼び出されると、通信出力ファイルが作成されます。通信出力ファイルの出力先フォルダーについては、以下を参照してください。

DummySend***.dat: 通信出力ファイル (***は、ポート番号)

既存の通信出力ファイルがある場合、古い出力結果は削除されます。プロジェクトを切り替えるとファイルは削除されるので、必要な場合は、他のフォルダーにコピーしてください。

以下のプログラムを実行した場合、

OpenCom #1
Print #1, 123
Print #1, "TEST DATA"
CloseCom #1

DummySend001.dat ファイルは、以下の内容になります。

123
TEST DATA

通信応答ファイル

あらかじめ指定フォルダーに通信応答ファイルをコピーしてください。通信応答ファイルのフォルダーについては、以下を参照してください。

プロジェクトを切り替えるとファイルは削除されるので、他のフォルダーにファイルを作成してコピーしてください。

OpenCom、またはOpenNet 命令が呼び出されると、通信応答ファイルを読み込みます。

DummyRead***.dat: 通信応答ファイル (***はポート番号)

以下のDummyRead001.dat ファイルを作成し、

321
Test Data

以下のプログラムを実行した場合、

Integer i
String s$
OpenCom #1
Input #1, i
Input #1, s$
CloseCom #1
Print i
Print s$

i には321の値が、s$ には "Test Data" の文字列が入ります。

仮想コントローラーでイーサーネット, RS-232Cの実ポートを有効にする設定

Epson RC + 8.0メニュー - [セットアップ] - [システム設定] - [コントローラー] - [TCP/IP]で、[実ポート]ボタンを選択すると、実ポートが使用可能になります。

ポートの設定を変更して、[適用]ボタンをクリックしてから[閉じる]ボタンをクリックしてください。

Epson RC + 8.0メニュー - [セットアップ] - [システム設定] - [コントローラー] - [RS-232] - [PC]で、[実ポート]ボタンを選択すると、実ポートが使用可能になります。

PCポートを選択して、[適用]ボタンをクリックしてから[閉じる]ボタンをクリックしてください。

[セットアップ] - [システム設定] - [コントローラー] - [RS-232] - [コントローラー]で、[実ポート]ボタンを選択すると、実ポートが使用可能になります。

PCポートを選択して、[適用]ボタンをクリックしてから、[閉じる]ボタンをクリックしてください。

実際のイーサーネット, RS-232Cポートを使用する場合は、設定画面で、[実ポート]ボタンを選択してください。

ビジョン命令 (VRun, VGet など)

ImageFileプロパティーに設定された画像ファイルを入力画像に、ビジョンシーケンスが実行でき、VGetでリザルト取得も可能です。PCビジョンを設定している場合、かつGigEカメラが接続されている場合には、実際のカメラ画像を使用してVRun, VGetなどのビジョン命令が実行可能です。この場合も、GigEカメラが接続されていない場合は、コンパクトビジョンと同様に、仮想カメラ機能によりビジョン命令が実行可能です。

ビジョンガイドの詳細は、以下のマニュアルを参照してください。

"Epson RC+ オプション Vision Guide 8.0"

その他の制限事項

  • Wait 命令において、Wait InsideBox() と Wait InsidePlane() の形式をサポートしません。
  • Time/Date命令において、時間設定を行うことができません。表示は可能です。
  • SimSet命令において、Pick、またはPlaceを指定したパーツの動作、PositonX, PositionY, PositionZ, RotaitonX, RotationY, RotationZを指定したオブジェクトの移動や回転は、レコード/プレイバック機能で記録/再現できません。

プログラム累積実行時間

仮想コントローラーでのプログラムの累積実行時間は、1時間に制限されています。

プログラムの累積実行が1時間を超えると、警告メッセージが表示されます。

警告が表示された後も、そのままプログラムの再実行が行えます。累積実行時間はリセットされます。