AIO_Set
オプションのアナログI/O出力チャンネルにロボットの速度情報を出力する。
書式
(1) AIO_Set チャンネル番号, On, {RefTCPSpeed | RealTCPSpeed | RefECPSpeed | RealECPSpeed }, 最大出力時速度 [, 最小出力時速度] [, Cnv , コンベヤー番号]
(2) AIO_Set チャンネル番号, Off
(3) AIO_Set [チャンネル番号]
パラメーター
- チャンネル番号
- アナログI/Oのチャンネル番号を指定します。
- On
- 速度情報をアナログ出力します。
- Off
- 速度情報のアナログ出力を終了し、 出力0に初期化します。
- RefTCPSpeed
- 現在選択されているTCPの指令速度を出力します。
- RealTCPSpeed
- 現在選択されているTCPの実速度を出力します。
- RefECPSpeed
- 現在選択されているECPの指令速度を出力します。
- RealECPSpeed
- 現在選択されているECPの実速度を出力します。
- 最大出力時速度
- 出力レンジの最大値を出力するときの速度を表すReal型実数値(単位[mm/s])を、式または数値で指定します。
- 最小出力時速度
- 出力レンジの最小値を出力するときの速度を表すReal型実数値(単位[mm/s])を、式または数値で指定します。省略可能です。省略時は"0"[0mm/s]です。
- Cnv
- コンベヤーとの相対TCP速度を出力します。コンベヤー番号と一緒に指定します。
- コンベヤー番号
- 相対TCP速度の計算に使用するコンベヤー番号を指定します。
解説
チャンネル番号で指定したアナログI/Oチャンネルに、選択中のロボットのTCP(ツールセンターポイント)またはECP(外部制御点)の速度をアナログ電圧, 電流でリアルタイム出力します。アナログ電圧, 電流の選択、および出力レンジの設定はアナログI/O基板上のスイッチおよびジャンパーにて設定します。
出力レンジの最小、最大値に対応するロボットの速度は、指定された最小出力時速度、最大出力時速度に応じて下図に示した線形補間によって決まります。
| 記号 | 説明 |
|---|---|
| a | 先端速度 [mm/s] |
| b | 出力 [V or mA] |
| c | 最大出力時速度 |
| d | 最小出力時速度 |
| e | 最小出力 |
| f | 最大出力 |
指令速度を指定(RefTCPSpeed、またはRefECPSpeed)した場合は、ロボットに与える指令値に基づく理想的な速度波形を出力します。
実速度を指定(RealTCPSpeed、またはRealECPSpeed)した場合は、ロボットの実際の動き(各関節のエンコーダー値)に基づいて算出した速度波形を出力します。
TCPを指定(RefTCPSpeedまたはRealTCPSpeed)した場合は、現在選択されているツール(デフォルトTool 0)の中心点の速度を出力します。
ECPを指定(RefECPSpeed、またはRealECPSpeed)した場合は、現在選択されている外部制御点(ECP)の速度を出力します。ここで、ECPの選択されていない場合(ECP = 0のとき)は、常に最小出力を出力します。
ECPとCnvは同時に指定できません。
コンベヤー番号は、設定されているマニピュレーターでコンベヤーキャリブレーションをしたコンベヤー番号のみ指定できます。
チャンネル番号のみ指定した場合は、指定したアナログI/Oチャンネルの出力設定情報を表示します。すべての引数を省略した時は、すべてのアナログI/Oチャンネルの出力設定情報を表示します。
参照
AIO_In関数, AIO_Out, AIO_Out関数, AIO_Out, AIO_OutW関数, AIO_Set, Wait
AIO_Set使用例
アナログ出力チャンネル1にロボット1、ツール1のTCPの実速度出力を設定します。
ロボット動作中の速度をアナログ出力した後、速度出力設定を解除します。
Robot 1
Tool 1
Motor On
Power High
SpeedS 2000
AccelS 5000
AIO_Set 1, On, RealTCPSpeed, 2000.0, 0.0
Move P1
AIO_Set 1, Off
← AIO_OutW関数 AIO_Set関数 →