ArmSet
増設アームの設定と表示をします。
書式
(1) ArmSet アーム番号, 設定値1, 設定値2, 設定値3 [, 設定値4] [, 設定値5]: 水平多関節型(RSシリーズ含む)
(2) ArmSet アーム番号, 設定値1, 設定値2, 設定値3, 設定値4, 設定値5, 設定値6, 設定値7, 設定値8, 設定値9, 設定値10, 設定値11, 設定値12: 垂直多関節型(Nシリーズを含む)
(3) ArmSet アーム番号
(4) ArmSet
パラメーター
- アーム番号
- 1~15の整数を式または数値で指定します。増設アームは、15個まで設定することができます。
設定値番号 水平多関節型 (RSシリーズを含む) 垂直多関節型(Nシリーズを含む) 1 第2関節から姿勢中心までの水平距離 (mm) ベースから第2関節までの垂直距離(mm) 2 第2関節のオフセット角度 (度) 第1関節から第2関節までの水平距離(mm) 3 作業先端の高さ方向のオフセット (mm) 第2関節から第3関節までの距離(mm) 4 第1関節から第2関節までの水平距離 (mm) 第3関節から第5関節までの垂直距離(mm) 5 第4関節角度のオフセット (度) 第3関節から第5関節までの水平距離(mm) 6 - 第5関節から姿勢中心までの距離(mm) 7 - 第1関節角度のオフセット(度) 8 - 第2関節角度のオフセット(度) 9 - 第3関節角度のオフセット(度) 10 - 第4関節角度のオフセット(度) 11 - 第5関節角度のオフセット(度) 12 - 第6関節角度のオフセット(度)
結果
すべてのパラメーターを省略してArmSetを実行した場合、設定されているすべての増設アームのアーム番号と、パラメーターが表示されます。
アーム番号だけを指定した場合、指定したアーム番号と、パラメーターが表示されます。
解説
標準セットアップに、アームを増設したとき、その増設アームに関するパラメーターを設定します。ロボットに増設アームや増設ハンドが取りつけられたときに便利です。増設アームを使うときは、Arm命令により作業するアームを指定します。
設定値4の第1関節~第2関節までの水平距離と、設定値5の姿勢関節角度のオフセットは、省略可能で、省略すると標準アームと同一に設定されます。
標準以外の構成でロボットを使いたい場合に、それに応じたパラメーター設定を可能にするのが、増設アームの設定機能です。例えば、第2ロボットに第2回転関節を取りつけた場合は、新たに構成されたロボットアームの設定を行わなければいけません。この設定を行って、増設アームは適切な動作をすることができますが、その場合、下記の条件が満たされなくてはいけません。
- 同一のデータポイントを複数のアームで使用
- Palletを使う
- CP動作を使う
- 相対位置指定を行う
- ローカル座標系を使用
回転関節を持つ水平多関節型 (RSシリーズを含む)では、関節角度の演算はArmSetのパラメーターに基づいて行われるので、増設アームやハンドの設定が必要な場合には、この設定が重要です。
ロボットパラメーターデータは、コントローラー内のコンパクトフラッシュに格納されています。このため、本コマンドを実行するとコンパクトフラッシュへの書き込みが発生します。頻繁なコンパクトフラッシュへの書き込みは、コンパクトフラッシュの寿命に影響します。本コマンド実行を必要最小限にとどめることを推奨します。
注意
Arm 0
アーム番号0は、ロボットの標準構成時の設定に使われるため、ユーザーが定義したり変更することはできません。アーム番号0を設定すると、ロボットアームの標準パラメーターが使われます。
水平多関節型ロボット
直角座標型ロボット
水平多関節型ロボット (RSシリーズ)
RSシリーズは、この方向からのイラストです。
垂直多関節型ロボット
| 記号 | 説明 |
|---|---|
| a | 第1関節 |
| b | 第2関節 |
| c | 増設アーム |
参照
Arm, ArmClr
ArmSet使用例
下記はArmSetとArmを使った増設アームの設定例です。ArmSetで増設アームを設定し、Armでどのアームを選択するか設定します。 (アーム番号0は、ロボットのデフォルト設定アームで、ユーザーが変更することはできません。)
コマンドウィンドウでの操作例
> ArmSet 1, 300, -12, -30, 300, 0
> ArmSet
Arm 0: 125.000, 0.000, 0.000, 225.000, 0.000
Arm 1: 300.000, -12.000, -30.000, 300.000, 0.000
> Arm 0
> Jump P1 '標準アームの設定でP1へJump
> Arm 1
> Jump P1 '増設アーム1の設定でP1へJump