AreaCorrectionSet

補正エリアの設定と表示を行います。

書式
(1) AreaCorrectionSet エリア番号, 基準連続ポイント, 教示連続ポイント, 補正の種類
(2) AreaCorrectionSet エリア番号
(3) AreaCorrectionSet

パラメーター

エリア番号
エリア番号(1~8の整数)を式または数値で指定します。
基準連続ポイント
基準点としたいポイントデータの連番を、始点と終点の2つのポイント番号をコロンで結合してP(1:4)のように指定します。
補正の効果を最大にするために、基準点は補正したいポイントを取り囲むように選択してください。
教示連続ポイント
基準連続ポイントに対応する教示したポイントデータを、始点と終点の2つのポイント番号をコロンで結合してP(1:4)のように指定します。ポイントデータの並び順は、基準連続ポイントに対応するように設定してください。
補正の種類
補正の種類を表す整数値です。
平面補正では、基準点として選んだポイントによって構成される平面上のポイントに対して補正を行うことができます。平面補正を選択する場合は、基準連続ポイントを平面上に配置してください。基準点数は、最低3点必要になります。
空間補正では、基準点として選んだポイントによって構成される立体空間上のポイントに対して補正を行うことができます。立体補正を選択する場合は、基準連続ポイントが補正したい領域を取り囲むように選択してください。基準点数は、最低4点必要になります。

補正の種類 定数
平面 MODE_PLANE 2
空間 MODE_SPACE 3

結果

  • (1)の書式で指定すると、指定したエリア番号で補正エリアが設定されます。
  • (2)の書式で指定すると、指定したエリア番号の内容を表示します。
  • (3)の書式で指定すると、定義された補正エリアの内容がすべて表示されます。

解説
エリア補正機能で用いる補正エリアを設定します。補正エリアを設定し、AreaCorrection関数, AreaCorrectionInv関数, AreaCorrectionOffset関数を使用することにより、補正エリア内のポイントの位置精度を向上することができます。

動作中は本命令を実行できません。停止した状態で使用してください。

基準位置の選定方法は、以下のマニュアルを参照してください。
"Epson RC+ ユーザーズガイド - エリア歪み補正機能"

注意


  • 補正エリアデータについて

    補正エリアは、コントローラーの電源がオフになるまで有効です。コントローラー起動時は、補正エリアが定義されていない状態です。

  • ツールについて

    AreaCorrection関数を用いて補正を行う場合は、補正エリアの基準点をティーチングしたときに使用したツールと同じツールを用いてください。異なるツールを使用した場合、補正効果が減少する場合があります。

  • 補正エリアから遠い場合

    AreaCorrectionSetで設定した補正エリアから遠い場合、補正の効果が減少します。補正エリアは動作点を取り囲むように基準点を設定してください。

    補正の種類に平面を選択している場合、補正エリアに選択した平面から垂直方向に距離のあるポイントでは、補正の効果が減少します。適切な高さに補正エリアを設定するか、高さ方向に基準点を設けられる場合は、補正の種類に空間を指定してください。

  • 補正エリアを設定した姿勢フラグと異なる場合

    AreaCorrectionSetで設定した基準点と姿勢フラグが異なる場合、エラーが発生します。動作を行うポイントと同じ姿勢フラグを基準点として設定してください。

  • 補正エリアを設定した姿勢(U,V,W)と異なる場合

    スカラロボット(RSシリーズを含む)の場合、補正できます。

    垂直6軸型ロボット(Nシリーズを含む)では、補正前のポイントにおけるツール座標系Z軸と、補正エリアの基準点のポイントにおけるツール座標系Z軸が一致する場合、補正できます。一致しない場合は、補正対象外となり、エラーが発生します。ツール座標系Z軸の角度は、DiffToolOrientation関数の軸番号にCOORD_Z_PLUSを指定すると、取得できます。


参照
AreaCorrectionClr, AreaCorrectionDef関数, AreaCorrectionInv, AreaCorrectionOffset関数, DiffToolOrientation関数

AreaCorrectionSet使用例
使用例を示します。P11~P14には、ティーチングしたポイントを用いてください。

以下のようにP1~P4を基準点の図面上での位置とした場合、補正エリアはP1, P2, P3, P4を頂点とする幅200mmの正方形になります。

Function AreaCorrectionTest
  ' P(1:4) 基準点
  P1 = XY(-100, 200, -20, 0)
  P2 = XY(100, 200, -20, 0)
  P3 = XY(-100, 400, -20, 0)
  P4 = XY(100, 400, -20, 0)
  ' P(11:14) 実際は、P(1:4)をティーチングしたポイントを用いる
  P11 = XY(-100, 200.5, -20, 0)
  P12 = XY(100.3, 200.1, -20, 0)
  P13 = XY(-100.4, 400.8, -20, 0)
  P14 = XY(100.2, 400.4, -20, 0)
  ' 補正エリアを設定
  AreaCorrectionSet 1, P(1:4), P(11:14), MODE_PLANE
Fend