PerformMode
ロボットのモードを選択できます。
書式
(1) PerformMode [モード番号] [, ロボット番号]
(2) PerformMode
パラメーター
- モード番号
- 設定するモード番号を整数値 (0~2)もしくは以下に示す定数で指定します。コマンドウィンドウからの実行時のみ省略可能です。
定数 値 内容 MODE_STANDARD 0 標準モードを設定します。 MODE_BOOST 1 ブーストモードを設定します。 MODE_LOW_VIBRATRION 2 低振動モードを設定します。 - ロボット番号
- 設定するロボットの番号を整数値で指定します。省略した場合、現在選択されているロボットが対象となります。
結果
- (1)の書式で指定すると、指定したモード番号で動作モードを設定します。
- (2)の書式で指定すると、現在選択されているロボットに設定されているモード番号を表示します。
解説
PerformModeは用途に応じて優先するロボットの性能 (モード)を変更する機能です。選択可能なモードは、以下のマニュアルを参照してください。
"マニピュレーターマニュアル"
標準モード: タクトタイム, 動作デューティー, 動作停止時の振動のバランスを優先したモードです。あらゆるアプリケーションに使用できます。
ブーストモード: 一動作の動作時間を短縮させることを優先したモードです。標準モードに比べ、動作デューティーと動作停止時の振動は悪化しますが、一動作時間が短くなります。高デューティーの用途で使用する場合、標準モードの方が、タクトタイムが短くなることがあります。
推奨アプリケーション: 搬送など
低振動モード: 動作停止時の振動を小さくすることを優先したモードです。標準モードに比べ、動作時間が長くなりますが、停止時の振動が小さくなります。
推奨アプリケーション: 精密部品の搬送, 組み立てなど
各モードの性能比較表
| モード | 比較項目 | ||
|---|---|---|---|
| 一動作時間 (*1) | 停止時振動 | 動作デューティー (*2) | |
| 標準 | ○ | ○ | ○ |
| ブースト | ◎ | △ | △ |
| 低振動 | △ | ◎ | ○ |
表中の記号は性能の度合いを表します。
○: 基準 ◎:向上 △: やや低下
- (*1) 一動作時間とはロボットが現在位置から目標座標までにかかる移動時間です。
- (*2) 動作デューティーとは、最大加減速度で過負荷エラーなく、動作できる動作時間の割合です。
注意
未対応機種の場合、ブーストモード、および低振動モードに変更すると、エラーが発生します。
対応動作指令: PTP動作 (Go, BGo, TGo, Jump, JTran, PTran, Pulse)
CP動作の以下の性能は変化しません。
- 軌跡精度
- AccelS, AccelR, SpeedS, SpeedRの上限値
- 加速度指令エラー, 速度指令エラーの発生確率
モードが自動的に初期モード (標準モード)に変更される条件について
下表にモードが自動的に変更される条件を示します。
モードの変化 コントローラー電源ON 初期モードに変わる コントローラーの再起動 初期モードに変わる モーターON 初期モードに変わる ビルド / リビルド 変わらない Reset実行時 変わらない SFree実行時 初期モードに変わる
参照
BGo, Go, Jump, JTran, PerformMode関数, TGo
PerformMode使用例
PerformMode MODE_STANDARD
Go P1
PerformMode 2
Go P2