Power

パワーモードをHighまたはLowに設定します。

書式
(1) Power { High | Low }​ [, Forced]

パラメーター

High | Low
High またはLowを設定します。デフォルト設定は、Lowです。
Forced
省略可能です。通常は省略します。

結果
パラメーターを省略すると、現在のパワーモードを表示します。

解説
パワーモードをHighまたはLowにします。また、現在のパワーモードを表示します。

  • Low: パワーモードがLowに設定されていると、ローパワーモードがオンになります。これは、ロボットがゆっくりと (250mm/s以下の速度で)動作することを意味します。また、モーターパワー出力を低く制限します。
  • High: パワーモードがHighに設定されていると、ローパワーモードがオフになります。これは、ロボットがSpeed, Accel, SpeedS, AccelSで指定した速度、加減速度で動作することを意味します。

下記に、ローパワーモードへの切り替え操作を示します。この場合、速度と加減速度は各ロボットのデフォルト値に制限されます。デフォルト値については各ロボットの仕様表に記載されています。以下のマニュアルも参照してください。
"Epson RC+ ユーザーズガイド - 安全について"

ローパワーモードになる条件

  • コントローラー電源 オン
  • Motor On実行
  • SFree, SLock, Brake 実行
  • Reset, Reset Error実行
  • 停止ボタン, Quit All実行などによるタスクの終了

デフォルト値に制限される設定

  • Speed
  • Accel
  • SpeedS
  • AccelS

注意


  • ローパワーモード (Power Low)と最大速度の関係

    ローパワーモードではモーター出力が制限され、実際の動作速度は初期値の範囲内になります。ローパワーモード設定時に、コマンドウィンドウまたはプログラム中で、高速にする指示が出されても、初期値速度で動作します。より高速での動作が必要ならば、Power Highに設定しなくてはいけません。

    ロボットがハイパワーで動作中に、ローパワーモードに切り替えると、過速度エラーやローパワートルクエラーが発生する可能性があります。

  • ハイパワーモード (Power High)と最大速度の関係

    ハイパワーモードでは初期値よりも高速の速度を用いることができます。

  • Forcedフラグ

    ロボット動作中 (一時停止中も含む)にパワーモードの変更が可能になります。

    ロボットがローパワーで動作中にハイパワーモードに切り替えると、次の動作から設定速度で高速に動作が可能になります。

    ロボットがハイパワーで動作中にローパワーモードに切り替えると、過速度エラーやローパワートルクエラーが発生する可能性があります。

    ロボットを一時停止してから、Forcedフラグを指定してローパワーモードに切り替えてください。


参照
Accel, AccelS, Speed, SpeedS

Power使用例
下記にPowerを用いたコマンドウィンドウからの操作例を示します。

> Speed 50          'Low Powerモードで高速度を設定

> Accel 100, 100    '高加速度を設定

> Jump P1           '低速度、低加速度で移動

> Speed             '現在の速度を表示
Low Power Mode
   50
   50     50

> Accel             '現在の加速度を表示
Low Power Mode
   100    100
   100    100
   100    100

> Power High        'High Powerモードに設定

> Jump P2           'ロボットを高速度で動作