SpeedS

Move, Arc, Arc3, Jump3, Jump3CPなどCP動作時のアームの速度の設定と表示を行います。

書式
(1) SpeedS 速度設定値 [, 退避速度, 接近速度]

(2) SpeedS

パラメーター

速度設定値
速度を式または数値 (整数、単位: mm/s)で指定します。
退避速度
Jump3の退避速度を示す実数または式 (単位: mm/s)を指定します。省略可能です。
接近速度
Jump3の接近速度を示す実数または式 (単位: mm/s)を指定します。省略可能です。

パラメーターの有効設定値:

  • N2シリーズ以外: 0.1~2000
  • N2シリーズ: 0.1~1120

結果
パラメーターを省略すると、現在のSpeedS値を表示します。

解説
SpeedSは、CP動作 (MoveおよびArc)命令時の速度を指定します。

SpeedS値は、ロボットの速度を指定した値です。指定する単位はmm/sです。デフォルト値は、ロボットの機種によって異なります。SpeedSのデフォルト値については、以下のマニュアルを参照してください。
"マニピュレーターマニュアル"

コントローラーの電源オン時は、この値が常に自動的に設定されます。

下記のいずれかの場合、SpeedS値は、初期化されます。

  • コントローラー起動時
  • Motor On実行
  • SFree, SLock, Brake 実行
  • Reset, Reset Error実行
  • 停止ボタン, Quit All実行などによるタスクの終了

ローパワーモード時には、SpeedS値は、デフォルト値か設定値のどちらか低い方の速度が有効になります。より高い速度設定を、コマンドウィンドウから、またはプログラム中で指定すると、速度はデフォルト値に設定されます。ハイパワーモード時には、動作速度は、SpeedS設定値になります。

より速い動作速度が必要な場合は、Power Highでハイパワーモードを設定し、安全扉を閉めます。安全扉が開いていると、SpeedS値は、デフォルト値に変更されます。

SpeedSを変更しても動作速度が変わらない場合、SpeedRLimitationが有効になっている場合があります。Epson RC+ の[セットアップ]-[システム設定]-[コントローラー]-[環境設定]の[姿勢回転速度による動作速度を抑制する]チェックボックスがチェックされていないか確認してください。チェックされている場合、姿勢回転速度がSpeedRに制限されている可能性があります。

参照
AccelS, Arc, Arc3, Jump3, Jump3CP, Move, Speed, SpeedRLimitation, SpeedR

SpeedS使用例
SpeedSは、コマンドウィンドウでも、プログラム中でも、いずれでも用いることができます。下記に両方の場合の使用例を示します。

Function speedtst
  Integer slow, fast, i
  slow = 50
  fast = 500
  For i = 1 To 10
    SpeedS slow
    Move P0
    Move P1
    SpeedS fast
    Move P0
    Move P1
  Next i
Fend

SpeedS は、コマンドウィンドウからも設定できます。

> speeds 1000
> speeds 500
> speed 30     'PTP動作速度を設定
> go p0        'PTP動作で移動
> speeds 100   '直線速度をmm/sで設定
> move P1      '直線で移動