ChDisk
ファイル操作する対象ディスクを設定します。
書式
ChDisk PC|USB|RAM|FLASH
パラメーター
- PC
- PC内のフォルダー (ハードディスクなど)
- USB
- コントローラーに接続されたUSBメモリー
- RAM
- コントローラー内のメモリー
- FLASH
- コントローラー内のプロジェクトフォルダー
解説
ファイル操作の対象ディスクを指定します。デフォルトはPCです。
ロボットコントローラーではファイル操作の対象として以下のディスクをサポートします。
PC: PC内のフォルダーを対象とします。
電源投入時の設定はPCで、通常のケースではPCから変更する必要はありません。
プロジェクトフォルダなどに置かれたファイルにアクセスできます。
USB: コントローラーのメモリーポートに接続したUSBメモリーを対象とします。RC+との連携を行わないなど、PC部を使用しないケースで、ファイルとのやりとりを行いたい場合に使用します。
T/VTシリーズでは、パラメーターにUSBを指定することはできません。
RAM: メモリー上の一時ファイルを対象とします。
コントローラーの電源を落とすとファイルは保存されません。
一時的なデータの保管に使用します。
FLASH: コントローラー内のプロジェクトフォルダーを対象とします。
コントローラーの電源を落としても削除されません。
SPEL+のコマンドには、ChDiskの設定によりファイル操作の対象が変わるコマンドと、変わらないコマンドがあります。また、ChDiskの設定がPCの場合のみ有効なコマンドがあります。
- ChDisk, ChDrive, ChDirの影響を受けない
- Curve, CVMove, LoadPoints, SavePoints, ImportPoints のファイル名
- 常にプロジェクトのフォルダーを対象とする。
- ファイル名のみが指定可能でパスを指定するとエラー
- ChDiskの影響を受けない
- OpenDBのAccess, Excelファイル名, ImportPointsのソースパス, VLoadModel, VSaveImage, VSaveModel
- 常にWindowsのフォルダーを対象とする。
- ファイル名のみを指定した場合は、カレントドライブやカレントフォルダーの影響を受ける。フルパスの指定も可能
- ChDiskがPCの場合のみ実行可能
ChDir, FolderExists, MkDir, RenDir, RmDir
ChDiskがPC以外の設定で実行するとエラー。
ファイル名やディレクトリー名のみを指定した場合は、カレントドライブやカレントフォルダーの影響を受ける。フルパスの指定も可能
USBとRAMにはディレクトリーの概念がありません。
- ChDiskがUSB、RAM、FLASHでも実行可能
- Copy, Del, FileDateTime, FileExist, FileLen, AOpen, BOpen, ROpen, UOpen, WOpen, Rename
- ChDiskがPCの場合: ファイル名やディレクトリー名のみを指定した場合は、カレントドライブやカレントフォルダーの影響を受ける。フルパスの指定も可能
- ChDiskがUSBやRAMの場合: ファイル名のみが指定可能でパスを指定するとエラー
- 特殊
- Declare
- 詳細はDeclareを参照。指定されたファイル名をそのまま処理。カレントドライブやカレントフォルダーの影響を受けない
ChDiskがPCの場合のフルパスの決定方法は下記の通りです。
ファイル名のみ
"abc.txt"カレントドライブ+カレントディレクトリー+指定ファイル名
"C:\EpsonRC80\Projects\ProjectName\abc.txt"ドライブなしのフルパス
"\abc.txt"カレントドライブ+指定フルパス
"C:\abc.txt"ドライブありのフルパス
"d:\abc.txt"指定フルパスそのまま
"d:\abc.txt"ドライブがネットワークフォルダー
"k:\abc.txt"指定フルパスそのまま
"k:\abc.txt"ネットワークパス
"\\Epson\data\abc.txt"指定フルパスそのまま
"\\Epson\data\abc.txt"
ChDiskの設定は、コントローラーで1つです。
システムとして複数のディスクを対象としたい場合、排他制御を行ってChDiskの設定を切り替える必要があります。
参照
ChDir, ChDrive, CurDisk$関数
ChDisk使用例
コマンドウィンドウ操作例
> ChDisk PC