ロボットハンドのスペースを考慮する場合
パターンマッチ (Geometric、Correlation)による検出では、パーツが部分的に重なっている場合でも検出される場合があり、ロボットでのピックに支障をきたすことがあります。このようなパーツを除外するために、以下のように設定します。
ビジョンシーケンス
以下を参照し、同様に作成します。
単純なパーツビジョンオブジェクト
- パーツを検出するオブジェクトを2つ登録します。 (例: Geometric)
例: 表検出用にGeomF、裏検出用にGeomBを作成します。 - パーツの周囲にロボットハンドが進入するスペースを確認するビジョンオブジェクトを追加します。
例: スペース確認用にBlobオブジェクトを作成します。BlobオブジェクトのCheckClearanceForプロパティーを設定します。
Geometricのプロパティー設定例
プロパティー | 設定例 |
---|---|
Accept | パーツを確実に検出できるよう設定します。 |
NumberToFind | “All”にします |
SearchWin | プラットフォームの内周に合わせます。 |
ModelWin | パーツの外周に合わせ、パーツをティーチングします。 |
Name | GeomB: 裏パーツを検出するビジョンオブジェクト GeomF: 表パーツを検出するビジョンオブジェクト |
Blobのプロパティー設定例
プロパティー | 設定例 |
---|---|
CheckClearanceFor | GeomF 表パーツを検出するビジョンオブジェクト |
ClearanceCondition | NotFound |
FailColor | LightGreen |
Name | BlobRF: ロボットハンドの右爪が進入するスペースを確認するオブジェクト BlobLF: ロボットハンドの左爪用 |
PassColor | Red |
SearchWin Type | RotatedRectangle |
ThresholdHigh | 192 |
この例では、表パーツのみロボットハンドの爪が入るスペースを確認します。
パーツを1つフィーダーの中央に置きます。
ビジョンシーケンスを実行します。
フィーダーの中央に置いたパーツを90°回して、再度ビジョンシーケンスを実行します。
パーツの回転に合わせて、BlobのSearchWindowが回転していることを確認してください。上図は、ロボットハンドの爪が進入するスペースがある場合の検出結果です。スペースがない場合は、以下のような検出結果となります。
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