外部制御点 (ECP)座標系 (オプション)
ロボットでワークを把持し、ロボット周辺に固定されたツールを用いてワークの稜線に沿って軌跡制御させたい場合、固定されたツール先端 (以降、外部制御点およびECP (External control point)と呼ぶ) を原点とする座標系を設定する必要があります。
具体的なロボットの経路動作の違いを、下図に示します。
通常のMove命令では、ツール座標先端点 (TCP)の移動速度 (姿勢変化)が一定となるように制御されます。ECP引数をつけたMove命令では、TCPが直線軌跡制御されるのではなく、把持しているワークの稜線が直線軌跡制御されます。
下図では、ECP制御を使わない場合、TCPは直線軌道を取るが、ワークは外部制御点と離れていることを示しています。
姿勢変化を伴わない動作では、通常のMoveコマンドと同じ動作となります。
| 記号 | 説明 |
|---|---|
| a | 開始ティーチング点 |
| b | 終了ティーチング点 |
| c | ECP制御… |
| 赤矢印 | この辺に沿って一定速度/一定姿勢変化で動作させたい |
| d | ECP座標系: 外部制御点に沿った経路 |
| e | ロボット座標系 |
| 青矢印 | TCP経路 |
外部制御点 (オプション)に対応する命令は、以下のとおりです。
- Move命令
- Arc3命令
- Curve、およびCVMove命令
- ECPジョグ動作 (ロボットマネージャー)
ECP座標系の定義には、ECPSet命令を使用し、最大15個まで定義することができます。 詳細は、以下を参照してください。
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