ビジョンキャリブレーションシーケンス

ビジョンコンベヤーのキャリブレーションを実行する前に、キャリブレーションシーケンスを作成してください。このシーケンスは、キャリブレーション処理中のシステムに使われ、カメラキャリブレーションにリンクさせる必要があります。コンベヤーシステムコマンドは、mm単位のカメラ座標を使用します。どのタイプのVision Guideカメラキャリブレーションでも使えますが、使用するのはカメラ方向がStandalone (固定カメラ)のキャリブレーションだけです。

キャリブレーションシーケンスは、各ワークに対して1つのオブジェクトを使用するシーケンスを用います。

以下のウィザードの図に示したように、ワークを2つコンベヤー上に置きます。

2つのワークは、カメラ視野内を対角線に置くことを推奨します。また、シーケンスの最初のオブジェクトは、ワーク1としてロボットに教示されなければなりません。シーケンスの2番目のオブジェクトは、ワーク2としてロボットに教示されなければなりません。

また、オペレーターが簡単にコンベヤーをキャリブレートできるように、コンベヤー方向で、ワーク1の後にワーク2がくるように、ビジョンシーケンスで検出されるワークを置きます。下図では、ビジョンシーケンスのオブジェクト1はCorr01で、ワーク1に位置決めされています。オブジェクト2はCorr02で、ワーク2に位置決めされています。

記号 説明
a ワーク2
b ワーク1
c コンベヤー進行方向
d コンベヤー
e ビジョンサーチ領域

キーポイント


ビジョンコンベヤートラッキングシステムのキャリブレーションを行うときは、次の点に注意して、正しく実施してください。

  • 画像イメージ表示部での、コンベヤーの進行方向を確認してください。
  • 「ビジョンサーチ領域内でのティーチング」では、ワーク1を上流側に、ワーク2を下流側に置いてください。
  • キャリブレーションシーケンスにおけるオブジェクトの実行順は、ワーク1を検出するオブジェクトを1番目、ワーク2を検出するオブジェクトを2番目にします。
  • ワーク1, 2を判別するためにワークの周辺に文字やパターンのような物を配置すると、ビジョンシーケンスのオブジェクト順番の設定がしやすくなります。

画像イメージ表示部に表示されるカメラ視野の向きは、直接見える向きと異なる場合があります。次の図を参考にしてください。特に、カメラの設置方向を反転させた場合には、ワークとビジョンオブジェクトの位置関係に注意が必要です。