コンベヤーキャリブレーション時の注意事項
ワークとツールについて
ワークを正確にピッキングするには、コンベヤーキャリブレーション時に正確なティーチングを行う必要があります。カメラが検出したワークの特徴点 (中心など)に、ハンド先端の中心を精度よく移動させるために、例として、下図に示すようなワークとツールを使用することをお勧めします。
ワーク: ティーチングポイント(a)がピンポイントで分かるもの
ツール: 先端(b)がピンポイントで分かるもの (ツール設定を必ず行ってください。)
コンベヤーキャリブレーションに使用するワークとツールの例
キーポイント
Corrオブジェクトや、Geomオブジェクトのモデル原点をティーチングポイントと一致させたモデルティーチングを行い、カメラ座標系-コンベヤー座標系間の位置を確実に合わせてください。また、ワークの重心がティーチングポイントである場合 (真円や正方形など)、Blobオブジェクトで重心をモデル原点として検出することができます。
Z値調整について
コンベヤーキャリブレーションに使用するワークとツールは、実際のワークハンドリングに使用するワークやツールと高さが異なっていても問題ありません。実際に使用するツールとワークに交換した後でZ値調整を行うと、Z方向オフセットの問題を解決することができます。
次の場合Z値調整によって問題の解決が可能です。
- ツールがワークに届かずピッキングできない。 (Zオフセットが大きすぎる)
- ロボットが衝突してワークを傷つけてしまう。 (Zオフセットが小さすぎる)
このように、コンベヤーキャリブレーションを全てやりなおす必要がない場合もあります。ピッキングの高さに問題がある場合は、まずZ値調整を行ってください。